「飲食料品の卸売」の倒産、コロナ禍前と同水準に どの業種で多かった?

» 2026年07月13日 08時30分 公開

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 飲食料品卸売業者の倒産が高止まりしている。帝国データバンクによると、2026年上半期の倒産は133件に上った。年間では3年連続の250件超えとなる可能性があり、コロナ禍前の水準にまで増加している。価格転嫁が進まない中、小規模業者を中心に、倒産件数は今後も高水準で推移する見込みだ。

photo 「飲食料品卸売」の倒産が高止まりしている(画像はイメージ、提供:写真AC)

 倒産件数は前年同期から7件(5.6%増)増加し、年換算で266件と、2024年以降はコロナ禍前と同水準で推移している。負債総額は258億6200万円で、前年同期(約185億5600万円)を約4割上回った。

photo 倒産件数の推移(出所:プレスリリース、以下同)

 規模別では、負債5000万円未満の小規模倒産が59件(構成比44.4%)、資本金1000万円未満が62件(同46.6%)発生。負債5億円以上の倒産が16件と、前年同期(10件)から増加し、負債総額を押し上げた。

photo 規模別

 業種別で見ると、「生鮮魚介卸」(37件、前年同期27件)が2025年下半期と並び過去10年で最多となった。気候変動による水揚量の減少や、海外での魚介類需要の拡大を背景に魚の価格が上昇する一方、国内需要の低迷で売価への転嫁が進んでいないことが要因として挙げられる。

 「食肉卸」(13件、同13件)は、高価な牛肉から安価な豚肉・鶏肉への需要シフトに加え、アフリカ豚熱や鳥インフルエンザによる供給問題も抱える。「野菜卸」(21件、同25件)も天候不順で相場の値動きが大きく、倒産件数は昨年同期と同水準だった。

photo 業種別

 販売価格がある程度決まっている「食品・飲料品卸」に比べ、商品相場の値動きがある「農畜産・水産物卸」は価格転嫁がしづらい構造にある。「食品・飲料品卸」の中でも、特売品などに使われる日配品を扱う業者は、ギフト商材や高額商材に比べて転嫁が進まず、事業環境が悪化する企業が多い。

 背景には、天候不順による収穫量・相場の不安定さ、円安による輸入食材の仕入価格上昇、包装資材や運送コストの上昇など、複数の要因が重なっていることがある。

 帝国データバンクは「消費者の節約志向で安価な商材へのシフトや買い控えが起き、売価への転嫁が抑えられることで利幅が減少するケースがみられる。その動きが倒産件数を押し上げている」と分析した。

 調査は、負債1000万円以上・法的整理による倒産を対象とした。期間は2007年1月1日〜2026年6月30日。

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