経営企画の業務において、AIが使える領域と、AIが使えない領域も見えてきた。
AIが向いている使い方として照井氏が挙げたのが、市場データや競合情報といった社外の情報を社内のデータに接続する使い方だ。市場調査や事業の成長分析などに役立つ。
「何か難しいことをさせるというよりは、まずは小さく『自分が知りたいことを調査させる』『外部に答えがあるものを自社の業務やデータにどう接続していくのか検討させる』といったところがAIには向いているのではないか」
一方で注意すべき点として、複雑過ぎるテーマや、自分自身で正誤を判断できない問いをAIに投げることには慎重な姿勢を示した。
「その出てきた答えが合っているかどうか分からないものを、うのみにするのは結構危険。まずは自分が分かっていることをやっていくのが鉄則ではないか」
定型業務がAIに置き換わっていく中で、照井氏は今後伸ばすべき3つのケイパビリティ(組織の能力)として、以下3つを挙げる。
自社の事業・競合動向・業界トレンドの知見とAIを掛け合わせ、AI単体では出せない多角的な経営シナリオを構築する
(2)経営判断を支えるマーケティングの知見守りだけでなく、どの施策が事業の成長レバーになるかという攻めの視点
(3)組織を動かすアナウンス能力AIと作った高次元の戦略を、組織を動かす言葉として伝える力
人間に残る役割は、何をやりたいかという思想を決めること、AIの出した答えをそのままうのみにせず判断する基準を持つこと、そしてAIでは対応しきれない例外対応――この3つを挙げた。
「いま経営管理は面白いフェーズにある。AIで定型的な中間業務がなくなっていくので、若くして経営の本質にタッチできるような職種になってくるのではないか」と照井氏。だからこそ、AIで生まれた時間を、現場に足を運んで信頼を得ることに使い、経営との対話力を高めていくことが、これからの経営企画・経営管理のやりがいにつながると語った。
ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏では、各分野の第一人者や企業の現場でビジネス変革に取り組むリーダーの声を通じて、経営×IT×現場のコラボレーションで全社変革を進めるヒントをお届けします。
AIを活用したデジタル戦略が必須となる中、ダイハツ工業や旭化成、NOT A HOTELなどビジネス変革に取り組む企業の「当事者の声」を通じて、現場のリアルな課題解決方法を探ります。視聴登録はこちらから。
2年間で「1万時間」削減 「1円の誤りも許されない」ソニー経理が“まず試してみる”DX集団に化けたワケ
工数「76%」削減 味の素グループが「経理AIエージェント」導入で先陣を切れたワケ
CEOの利用額も「全社員に丸見え」 LayerXがAI予算を「第二の人件費」にした真意Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング