「北の玄関口」上野駅はどう変わった? 今も人を引きつける街の理由(4/6 ページ)

» 2026年07月25日 09時00分 公開
[小林拓矢ITmedia]

3層のホームが物語る、玄関口としての変化

 こうした玄関口としての変化は、上野駅のホームの構造からも見て取れる。

 JR東日本の上野駅には、高架、地平、地下の3層にホームが設けられている。高架ホームの上には、駅ナカの商業施設を備えた広いコンコースが広がり、地平ホームに直結する改札口の周辺にも多くの店舗が並んでいる。

 現在、上野駅で最も多くの列車が発着するのは高架ホームだ。上野東京ラインの列車が東京を南北に行き来し、在来線特急の多くも品川駅を始発・終着駅としている。

 一方、長距離列車や夜行列車が数多く発着していた地平ホームは、かつてと比べて閑散としている。13番ホーム周辺は豪華寝台列車の「TRAIN SUITE 四季島」の発着に合わせて改修され、現在も一部の列車が地平ホームを使用している。ただ、地平ホームは線路が上野駅で行き止まりになる頭端式ホームであり、上野駅より南へ列車を走らせることができない。そのため、都心への直通運転が主流となった現在では活用しにくい構造になっている。

 地下にある新幹線ホームにも、上野駅がターミナルとしてにぎわっていた時代の面影が残る。ホームは地下深くにあり、地上から向かうには何度かエスカレーターを乗り継がなければならない。その途中には、現在は使われていないエスカレーターや、利用者の数に比べて広く感じられるコンコースもある。こうした空間からは、上野駅が新幹線の始発・終着駅だった時代の規模やにぎわいがうかがえる。

日本初の地下鉄の駅も上野にある

 3層に重なるホームは、始発・終着駅としてのターミナルから、都心と北関東を結ぶ交通拠点へと変化してきた、上野駅の歴史そのものなのである。

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