ドンキ初の「無人店舗」はどう運営しているのか 大学内で挑む、コンビニより小さな新業態(2/4 ページ)

» 2026年08月03日 05時30分 公開
[米倉志保ITmedia]

どんな商品を売っているのか

 キャンパスドンキでは、おにぎりや弁当、飲料、菓子などの食品を中心に販売している。一般的なドンキより店舗面積が小さいため、商品数は約300〜600点だ。学生や教職員のニーズに合わせて、80円台のおにぎりや39円の水など、利用しやすい価格帯の商品を多くそろえる。1、2号店では食品に加え、文具や充電器、化粧品などの日用品も扱っていたが、3号店では食品に特化した。

 キャンパスドンキを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスグループ(PPIH)で、デジタル活用の推進などを担うカイバラボ(東京都渋谷区)データコラボレーション部の藤森真由子氏は「食品の方が圧倒的に売れている。店舗が小さく品ぞろえが少ないので、文具や日用品は自分が買っているものが必ずあるとは限らず、難しい」と話す。

食品を中心に販売している

 出店時には、各大学の学生を対象にアンケートを実施し、品ぞろえを検討する。男女比や学部構成によってニーズが異なるためだ。

 例えば、大阪電気通信大学は理系学部が中心で、男子学生の比率が高い。アンケートでは炭酸飲料「ドクターペッパー」の要望がとても多く、ラインアップに加えた。研究室などで夜遅くまで過ごす学生が多いことから、エナジードリンクもよく売れるという。

 桃山学院大店では「ドンキといえば焼き芋」という学生の声を受け、焼き芋を販売している。店内に焼き芋を調理する設備がないため、近隣店舗で焼いた商品を運び込む。焼き芋はサイズや重さが一つひとつ異なるため、そのままでは重量センサーで判別しづらい。このため、焼き芋の隣に専用ケースを置き、利用客には焼き芋と一緒にケースを取ってもらう運用とした。重量センサーがケースを取ったことを検知し、焼き芋を購入したと認識する仕組みだ。退店後はケースを回収箱へ返却してもらう。

 関西外大店は女子学生の比率が高いことや、教室が並ぶ建物の1階に出店したことから、グミなど手軽に食べられる商品を入り口付近に配置した。アイスクリームも人気だという。

焼き芋売り場

 店舗の窓は、防犯面を考慮して透明にした。外から店内の様子や商品が見えるようにすることで、入店の心理的なハードルを下げる狙いもある。

 商品の補充や店内の清掃は、各キャンパスドンキの近隣にある通常ドンキの従業員が担当し、1日2回程度訪れる。掃除ロボットの導入も検討したが、店舗スペースが限られることなどから見送ったという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR