かつて証券業界では、ネット証券が勢力を拡大し、個人投資家の行動を大きく変えた。営業担当者を介さずに、自分自身で情報を集め、判断する投資家が増えたのだ。
保険業界も、同じ道をたどるのではないだろうか。営業担当者を介さず、顧客自身がWebサイトやAIに相談しながら保険を選ぶ時代は確実に近づいていると筆者は考える。ここまで不祥事が続くと、信頼関係の深さを武器にしてきた対面営業モデルそのものに不信を抱く人も増えるのではないか。特にデジタルネイティブな若い世代は、そう考えることだろう。
制度や教育だけで、根付いた文化がすぐに変わるとは思えない。しかし、だからといって諦めていい話でもない。
不祥事が起きるたびに、自社の管理態勢や評価の仕組みを見つめ直すことが大事だ。そして何より「仕組み」だけに頼らないこと。仕組みや制度だけで、文化は作られない。必ずそこに人が介入している。だからこそ、現場の密室化を許さない対話と、倫理観を維持するための絶え間ない啓蒙活動が不可欠だ。
それこそが、長い時間をかけて染み付いた「組織文化」を変えていく唯一の道なのではないかと思う。
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