バルミューダがThe Clockで挑んでいるのは、時計市場そのものではない。例えば、従来の時計なら「正確な時刻を表示する」という機能に対してお金を払う。しかし、The Clockが提案するのは、「朝をどう始めるか」「集中する時間をどうつくるか」「夜をどう終えるか」という生活そのものだ。
これは、同社がかつてトースターで「パンを焼く」という機能だけでなく、「おいしいパンを食べる体験」を商品にしたこととも重なる。
原口氏によれば、5万9400円という価格の妥当性について、発売直前まで社内で議論が続いたという。それでも、既存の時計にはない価値を、素材やデザイン、音、光まで含めてつくり込んだ上で、価格を設定した。
The Clockも「時計」というカテゴリーを超え、「時間の過ごし方」という新たな価値を提案している。 7月には、眠る前の習慣づくりをサポートする「ナイトルーティン」を追加。設定した時刻に向けて音と光を段階的に変化させる機能で、発売後もソフトウエアによって体験を拡張できる製品になっている。
8月には、一人一人の暮らしや感性に合う1台を選んでほしいという思いから、特別カラー「シャンパンゴールド」をラインアップに追加した。
スマホが時計代わりになる時代に、あえて専用の時計をつくったバルミューダ。今後の展開にも注目したい。
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