値下げ余地の奪い合いに、そもそも参加できない当事者がいる。それが外食事業者だ。
スーパーの食料品やテークアウトは1%になる一方、店内飲食と酒類は10%のまま据え置かれる。ここで、冒頭の家計調査を再確認しよう。平均的な世帯は、食料費9万4895円のうち1万6563円を外食に払っている。食費のおよそ2割近い水準であり、無視できない規模だ。
現状では、スーパーの食料品8%と店内飲食10%の差は2ポイントしかない。1000円のランチなら税額の差は20円で、そこまで大きな差ではない。ところが減税後、この差は9ポイントに開く。
日本経済新聞社がまとめた2025年度飲食業調査によれば、外食チェーンの約7割が食品減税を「マイナスの影響」と捉え、持ち帰りに活路を求める動きが出ている。
飲食店ドットコムを運営するシンクロ・フード(東京都渋谷区)が1月30日から2月3日に会員306店舗へ実施した調査では、上記の統計と同様、73.5%が業績への影響を懸念し、心配な点として最も多かったのが「外食需要が減り、客数が減少する」(47.5%)だった。
ただしこの調査は衆院選期間中に「食料品消費税ゼロ」を前提として行われたもので、賛否は賛成32.5%、反対38.3%と拮抗している。業界が一枚岩で反対しているわけでもないことが分かる。
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