「株を担保にお金を借りる」という点で、SBGの契約はまさに個人の「信用取引(追証)」と同じリスクを抱えている。
SBGは8月、保有するOpenAIの株をカタに、銀行から100億ドル(約1.5兆円)を借りた。しかしこれには「もしOpenAIの企業価値が下がったら、足りない分の現金を今すぐ差し出すか、借金を予定より早く返しなさい」という厳しい条件がついている。つまり、AIブームが冷めてOpenAIの株価が下がれば下がるほど、SBGは手元の現金をどんどん吸い取られることになり、会社の資金繰りに直結する危険な爆弾を抱えたことになる。
そして「OpenAIの株価が下がったら」というストーリーはにわかに現実味を帯びつつある。
スペースXは6月12日に1株135ドル、時価総額約1.8兆ドルという史上最大規模の新規上場を果たした。株価は6月16日に225.64ドルまで上昇した後下落に転じ、8月には公開価格を割り込んだ。現時点では6月の高値からは4割近くも低い水準にある。
OpenAIは6月上旬、1兆ドル(約150兆円)規模の超巨大上場を目指して申請を行った。しかし6月下旬、「1兆ドルを下回る上場を避けるため、時期を2027年へ延期することを検討している」と報じられると、期待が一転してSBGの株価は急落した。
SBG株は、OpenAIの上場期待がピークだった6月2日に年初来高値(9074円)を記録。しかし、延期報道をきっかけに株価はズルズルと下がり続け、8月26日には5163円の終値をつけた。ピーク時からわずか3カ月足らずで、4割以上も下落した計算になる。
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