「こんな素材があるのですが」
デザイン会社kenma(東京都新宿区)代表の今井裕平氏のもとに、アイオンから相談が寄せられたのは2024年11月のこと。
半導体をはじめとする精密機器の製造過程で用いられる吸水・洗浄スポンジを手がけるアイオンが、肌触りの良さにフォーカスした新素材「クレマタッチ」を開発。これを使って、従来の産業用途とは異なる、人の肌にも使える新商品を生み出せないかという依頼だった。
実は今井氏とアイオンの協業は、今回が初めてではなかった。
2022年、アイオンは産業用の素材からBtoC商品の開発にチャレンジするため、今井氏の支援のもと吸水ツールブランド「STTA」(スッタ)を展開。独自素材「ソフラス」を生かして、日常の“水滴ストレス”を解消するためのアイテムを販売してきた。
ブランドの第1弾として、2022年2月末から先行発売したスティック型のスポンジタオル「STTAスティックタイプ」は、わずか1週間で完売。一般的な珪藻土素材と比べて、吸水量は3倍、吸水速度は6倍という強みに加え、持ち運びしやすいデザイン性が受け入れられた。
スティックタイプをはじめ、これまで展開してきた商品は、洗った後の食器や、雨に濡れた傘や自転車のサドルなど、いずれも物理的なものを拭くためのアイテム。人の肌にフォーカスしたものは、今回の「テックオシボリ」が初めてだった。
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