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「6億台のコネクテッドカー」動かす光技術 IOWNは欧州のデータセンター危機を救うか?(2/4 ページ)

» 2026年10月21日 07時00分 公開
[関口和一,ITmedia]

1500キロ離れた鉱山の拠点間を遠隔操縦 フィジカルAIの実力

 チリの国営銅公社、Codelco(コデルコ)の現場では、同社が保有する銅鉱山、遠隔監視拠点、データセンターの間をIOWNの高速通信技術「APN」(オール・フォトニクス・ネットワーク)で結び、安全操業と事故などへの即応体制を整える計画が進む。

 拠点間は最大で約1500キロ離れているが、超低遅延のAPNを用いれば、監視オペレーターが現場にいるのと同じようなスピードで対応できるという。

 FUTURESの開会式に登壇したIOWN Global Forum会長の川添雄彦NTTチーフエグゼクティブフェローは「これまでのユースケースは金融データセンターの遠隔配置や放送のリモート制作などネットワーク分野が主体だったが、新たにモビリティ、マイニング(鉱業)、農業など、AIと物理世界をつなぐ新しいフェーズへ突入した」と手応えを語った。

photo IOWN Global Forumのレセプションデスク

「ネオクラウド」の台頭 過熱する欧州インフラ投資

 生成AIの爆発的な普及に伴う消費電力の拡大により、欧州でもデータセンター基盤としてのIOWNに熱い視線が注がれている。

 FUTURESで講演した英IT調査会社、Omdia(オムディア)のイアン・レッドパス研究部長は「データセンターの電力消費もかつては100MW(メガワット)級が大型施設と呼ばれたが、今やGW(ギガワット)単位が標準。業界全体の年間設備投資額も1000億ドル規模から1兆ドル超へと桁が変わった」と指摘する。欧州市場においても、米国のハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)による拠点拡大が目立っていると説明した。

 とりわけ目覚ましいのが、暗号資産のマイニングなどからスタートした新興データセンター事業者「NeoCloud」(ネオクラウド)の台頭だ。生成AIの処理に使われる「GPU(画像処理半導体)データセンター」の販路拡大を狙う米NVIDIAが、高株価をテコにこうしたネオクラウドに莫大な資金を供給している実態がある。

photo 欧州のデータセンター事情について講演する英Omdiaのレッドパス研究部長

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