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ベネッセHD小林仁社長「学校による格差なくしたい」 生徒に寄り添い最適な学びをサポートデジタルだけでは不十分(4/5 ページ)

小中学校の学校現場で授業を補完する教材などを長年にわたり提供してきたベネッセ。デジタル教材を活用して生徒に寄り添った学びのサポートを進めようとしている。「教育や介護事業は形やモノではなく、その理念が重要」と強調する小林仁社長に、デジタル時代の教育事業に在り方について聞いた。

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教育指導の海外展開は?

――教育指導の海外展開はどうしようとしていますか。

 現在アジアの一部の学校で「進研模試」をテストでやってもらっています。ここで出てきたデータを分析して、学校教育の質の向上につながるのであればこれを広めていきたいと考えています。またインドネシアではオンラインで「Shinkenjuku」という学習塾を始めています。いまはこの2国での展開を見ながら、可能性を探っている段階です。

――女性の管理職比率はどのくらいで、今後の女性進出についての取り組みは。

 女性の管理職比率は20年度末で34%です。しかし、ベネッセホールディングスでは取締役はいないので、取締役の3分の1は女性にしたいと思います。

 こうしたダイバーシティを進めるため、22年度にはダイバーシティ推進室を作ろうと準備しています。管理職は多いものの役員になってもらえる女性が多くないので、今後は意志を持って、何人かのプロパー役員を出していきたいと考えています。

――14年に起きた顧客情報の流出に対する取り組みは。

 圧倒的に顧客の信頼をなくしてしまい、特に進研ゼミが赤字になるなど大きなものを失いました。情報セキュリティ対策で何が抜けていたのかを考え続けています。加えて事業所でなくリモートにより家庭で仕事をするようになったので、よりセキュリティ管理を強化しています。具体的にはクラウドを活用して、2度と情報流出が起こらないようなゼロトラスト型のサイバー対策を進めています。

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