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「保安検査の長い列」と「人手不足」をどう解消する? フランクフルト空港におけるAI時代の空港DX(1/4 ページ)

4月に開業したフランクフルト空港の第3ターミナル。IT技術やAIを導入し、顧客体験の向上や業務効率化を行っている。どのような技術を導入し、「止まらない空港」を実現しようとしているのか?

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 保安検査場の長い待ち列、膨大な荷物をさばき続ける現場の負担──。世界の巨大ハブ空港で長年当たり前とされてきた光景が、ITの力で変わろうとしている。

 4月、ドイツ・フランクフルト空港の第3ターミナルが正式に開業した。総工費約40億ユーロ(約7050億円)を投じたこの巨大プロジェクト。セキュリティエリアの全面刷新、旅客チェックポイントの集約のほか、AIやIoT、セルフサービス技術を活用した旅客導線と業務プロセスの最適化を実施した。日本からは通信大手のNTTが参画し、空港におけるプライベート5Gネットワークプロジェクトなどを構築している。

 世界有数のハブ空港は、ITの力でどのように変わろうとしているのか。フランクフルト空港のIT戦略担当者に、改革の狙いと具体的な取り組みを聞いた。


独Fraport(フラポート)のフリッツ・オスワルド氏(Senior Vice President IT Infrastructure and Services、筆者撮影)

4月開業「第3ターミナル」の全貌とDXの背景

 フランクフルト空港は、今回開業した第3ターミナルに加え、1972年に開業した第1ターミナルが稼働している。一方、1994年開業の第2ターミナルは2026年6月に閉鎖し、2030年代半ばの再開業を目指している。


2026年4月23日に全面開業したフランクフルト空港の第3ターミナル(筆者撮影)

 フランクフルト空港の2025年の年間旅客数は6318万9666人で、欧州最大のハブ空港の1つだ。

 こうした旅客数の増加に伴う混雑緩和は長年の課題だった。フランクフルトは世界各国から旅客が集まるのはもちろん、日本との直行便も1日数便ある。ビジネスや旅行で行き来する人や、欧州各都市に乗り継ぐ利用客も多い。


第3ターミナルの出発フロア。日本航空(JAL)、大韓航空、エミレーツ航空などの便が利用する(筆者撮影)

 空港の人手不足も深刻となっている。搭乗手続きや保安検査、預けた荷物の受け取りに時間がかかり、トラブルの元にもなることもある。

 これらの課題を解決すべく、新たに開業した第3ターミナルが掲げるのが「ITファースト」だ。

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