デジタル一眼、特にエントリー向け製品はレンズ2本をセットしたダブルレンズキットの人気が高い。どのような2本が組み合わされているかは製品次第だが、幅広い焦点距離をカバーできるため、1台目のパッケージとして幅広い層から人気を得ているようだ(→夏ボで後悔しない、7.7万円のデジ一眼選び)。
ただ、レンズを含めたさまざまなアクセサリやパーツによってシステムアップできるのは、デジタル一眼ならではの楽しみのひとつ。仮に予算3万円として場合、どのような優先順位でアクセサリを集めていけばいいだろうか。
「既にダブルレンズキットを手にされているならば、まずお勧めしたいのが外付けストロボですね。フラッシュを上に向けて発光させ、天井や壁に反射した光で撮影するバウンス撮影は全体が明るくなりますし、不自然な影も出なくなります。予算3万円ということならば、キヤノン「430EXII」、ニコン「SB-600」がお勧めです」(カメラのキタムラ 東京日本橋店の杉山さん)
ストロボには前述の2製品より安価な製品も多いが、それらでは発光部分の角度調整ができずバウンス撮影ができない、発光部が回転しないため縦位置でのバウンス撮影ができないなど、制限のある製品も多い。また、前述2製品の上位製品ではさらに発光量が多い(遠くまで光が届く)や詳細な設定が行えるなどといった特徴を持つが、それなりに価格も上がる。一般的な利用シーンを想定するならば、430EXIIとSB-600はバランスに優れた製品と言えるそうだ。
もうひとつ杉山さんがすすめるのは単焦点レンズ。ソニー「NEX-3/5」やオリンパス「E-P1」、パナソニック「DMC-GF1」などには単焦点レンズをセットしたパッケージが存在するが、キヤノンとニコン製品には存在しない。そこでキヤノン、ニコンユーザーにぜひ試して欲しいというのがキヤノン「EF 50mm F1.8 II」とニコン「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」の2本。
なかでもキヤノン用の「EF 50mm F1.8 II」は実売1万円以下と交換レンズ群のなかでも飛び抜けて安価。写りについても「無理のない設計で、単焦点ならではの明るさを味わえる良いレンズですね」と杉山さんも太鼓判を押す。また、杉山さんがレンズと同時購入をすすめているのが、レンズを保護するプロテクター。「写りにほぼ影響はありませんし、なにより、装着することで心理的な安心感を得られるのが大きいです。背面液晶用保護フィルムとあわせておすすめしています」
ストロボ、交換レンズとくれば次は三脚……かと思いきや、「三脚選びは難しい」と杉山さん。使うボディやレンズによって重量が変わってくる上、旅行などへ持ち出すのか、運動会や学芸会で使うのかなど、用途によってもベストな製品は異なってくるので、使うカメラとレンズ、それに用途をあわせて、スタッフに相談して欲しいのとのことだ。
おすすめ番外編はリコー「CX3」。裏面照射型CMOSセンサーに10.7倍ズームレンズを搭載しており、汎用性の高さが魅力だという。「写りもシッカリしていますから、交換レンズを1本買うつもりでのサブカメラとしていかがでしょう」とは杉山さん。また、CX3とほぼ同様のユニットを搭載した「GXR+P10」(レビュー:レビュー「GXRデビュー」したくなる、レンズユニット「P10」)ならば、3万円という当初のお題からは外れてしまうが、よりシャッタースピード優先や絞り優先といった、幅広い撮影操作が可能だ。
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