コンパクトデジカメからのステップアップとしてデジタル一眼を購入してみたものの「何か物足りない」と思ったことはありませんか? そんな方へ向けて、数回にわたって比較的安価に購入できる、パワーアップアイテムをご紹介します。今回は、プロが撮影した写真のように背景をボカす事のでき、エントリー向けデジタル一眼への組み合わせにも適した価格帯で入手可能な、比較的安価な単焦点レンズを使ってみます。
今回用意したのは、カメラ本体に、ニコンのエントリー向けデジタル一眼レフ「D3100」とキットレンズ「AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR」(以下 18-55mm 3.5-5.6)、それに単焦点レンズ「AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G」(以下 50mm F1.4)です。まずはこの2本を比較しながら使ってみます。
18-55mm 3.5-5.6は、広い風景写真や被写体をズームアップした写真が撮れる便利なレンズです。そして、今回ピックアップした50mm F1.4は単焦点レンズといって、50mmに焦点距離が固定されたレンズです。
さまざまななシチュエーションに対応できるズームレンズと比較すると、単焦点レンズはズームができない不便なレンズと感じるかもしれませんが、50mmの焦点距離だけの専用設計となるので高画質・高解像度を期待できるほか、暗い場所でも光を多く取り込めるF1.4という明るさもあり、大きなボケのある写真を撮れることがこのレンズの魅力です。
それでは早速、この2本を使ってボケを比較してみましょう。
このように、同じ50ミリの焦点距離でも、F値が違うだけでボケの大きさがここまで違うと言うことがおわかり頂けたと思います。
次は、50mm F1.4を使いF1.4からF11まで一段ずつ絞って、背景のボケ具合の変化を撮影した写真です。標準ズームレンズの18-55mm 3.5-5.6では、この写真のF5.6からF11までの写真と同じようなボケ方をします。
このように、F値によってボケ具合が変化していきます。明るい単焦点レンズ1本あるだけで、これだけの多彩な表現力ができます。
ボケの大きさは、被写体との距離と背景との距離に応じて変化します。大きくボカす基本は「被写体に近づいて撮る。背景を遠くにする」ことです。次の作例は、被写体と少し離れて、やや近めの背景で撮影してみました。標準レンズ(焦点距離50mm)と50mmレンズのボケの違いにも注目してみて下さい。
少し人物に寄って撮影しました。
さらに人物へ近づいて、撮影してみました。
このように、被写体との距離でボケの大きさをコントロールできます。
背景の距離に応じてボケの大きさが変わる様子が、こちらです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR