パナソニック“LUMIX”「DMC-TZ18」は24ミリから384ミリまでの焦点距離を1台でカバーする高倍率ズームコンパクト機だ。LUMIXには同じく24〜384ミリズームの「DMC-TZ20」が用意されているが、TZ18はタッチパネルやGPS機能が省略されているほか、撮像素子がCMOSからCCDに変更されており、AVCHDによるフルハイビジョン撮影機能も備えていない(最大1280×720ピクセル、MotionJPEGのみ)。
こう書くとTZ20の廉価版のような印象と与えてしまうかもしれないが、P/A/S/Mを含む撮影モードダイヤルを備えるほか、1/4000秒までの高速シャッターも可能など、単なるフルオートコンデジにとどまらない要素も多く含んでいる。
搭載する撮像素子は1/2.33型有効画素 1410万画素CCDセンサーで、レンズは35ミリ換算24〜384ミリ相当/F3.3-5.9の光学16倍ズームレンズ。ISO感度は100〜1600(シーンモードによっては6400まで)となっており、裏面照射型CMOSセンサー搭載機に比べると感度設定は低めとなっている。シャッタースピードは、60秒〜1/4000秒までの設定が可能で、このクラスとしては1/4000秒まで設定できるのは珍しい。
連写はDMC-TZ20と同じ最大10コマ/秒だが、その際には画像サイズが3メガまで低下する。撮影可能枚数は約340枚(CIPA規格)となっており、同じバッテリー「DMW-BCG10」を使用するDMC-TZ20の約260枚(同)より枚数が多い。
レンズ交換式のカメラで焦点距離384ミリともなれば超望遠となり、そのレンズの大きさは普段携帯できるものではなく、撮影にもかなり気を使うが、最近では10倍を超える高倍率ズームレンズを備えたコンパクトデジカメも多く、これらを使えば、気軽に高倍率ズームを携帯できる。
さてそんな高倍率ズームコンパクトの本製品だが、望遠端でも手ブレ補正がしっかり効き、使いやすく仕上がっている。ズーム操作はズームレバーのほかにもシャッターボタン隣の「E.ZOOM」ボタンを使えば広角/望遠端へ簡単に移動できる。画角の狭い超望遠撮影ともなると、被写体を見失うとなかなか探せなくなってしまうが、広角端の中央で被写体を捕らえてからE.ZOOMボタンを使用すれば楽に被写体を狙うことができる。
風景撮影でも多く使われることを想定してか、DMC-TZ20と同様に超解像技術も導入されている。さすがに1/2.33型という大きさで1400万画素を超えるセンサーの絵は遠景の解像感は厳しいものがあるが、超解像をONにすると輪郭にメリハリ感が付いた印象を受ける。ただ、強引に全体へピントをあわせたような感じになってしまうのは写真的にどうかとも思ってしまうのだが、一般的なプリント用途なら十分効果的だろう。
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