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有機ELファインダーにフルタイムAF、“革新”を狙う2430万画素ミドルクラス「α77」(1/2 ページ)

» 2011年08月24日 14時00分 公開
[ITmedia]

 ソニーは8月24日、デジタルカメラ「α77」を10月中旬より販売開始すると発表した。ボディのみと新型ズームレンズ「DT16-50mm F2.8 SSM」(SAL1650)を同梱したズームレンズキットが用意され、いずれも価格はオープン。実売想定価格はボディのみが15万円前後、ズームレンズキットが21万円前後。

photo 「α77」(写真のレンズは「DT16-50mm F2.8 SSM」(SAL1650))

 CP+などにも展示されていたAマウントの中級機で、本製品の投入によってαの製品ラインアップは「α900」「α77」「α65」「α55」に再編成される。α55より採用された半透明(トランスルーセント)ミラーを用いたフルタイムAFは引き続き採用されているほか、α77は各所へ中級機にふさわしいスペックアップが図られた。

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 AFセンサーは新開発の19点(11点クロス)センサーを搭載し、新たに指定した被写体を追尾する追尾フォーカスが実装されたほか、コンティニュアスAFでも最高12コマ/秒(連続速度優先AEモード時、α55は最高10コマ/秒)の連写が行える。また、電子先幕シャッターの採用により、中級機としてはクラス最高レベルとなる0.05秒のレリーズタイムラグも実現した。

 撮像素子は新開発の有効2430万画素“Exmor”APS HD CMOSセンサー(センサーサイズは23.5×15.6ミリ)。センサーのアスペクト比は3:2であるため、最大記録サイズは6000×4000ピクセルとなる。ISO感度は100〜16000(拡張設定時はISO50設定も可能)で、約2.5〜4.5段分の補正効果を持つイメージセンサーシフト式の手ブレ補正のほか、周辺光量低下/倍率色収差/歪曲収差を撮影時に自動補正する機能も備えている。なお、この自動補正機能については当初、一部レンズ(SAL1650、SAL1855、SAL55200-2、SAL18250)利用時のみ対応するが、その他レンズについてもファームウェアのアップデートによって対応する予定となっている。

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 ファインダーは有機ELを利用した0.5型EVFで解像度はXGA/235.9万画素相当(α55はSVGA/144万画素相当)の高解像度となり、有機ELの採用により液晶よりも高い追従性を期待できるという。視野率は100%で視野角は33.3度。EVFの採用によって表示パターンの切り替えも可能で、ヒストグラムや水準器との同時表示など、5パターンから表示を選択可能だ。アイポイントは約27ミリ(最終光学面から)に設定されており、メガネを着用していても利用しやすい。

 動画撮影についてはAVCHDとMP4の形式をサポートしており、AVCHDについては7月に規格策定されたAVCHD Ver2.0に準拠しており、1080p(1920×1080ピクセル、60p)での記録も行える。フルタイムAFはもちろん動画撮影でも機能するほか、P/A/S/Mの各露出でマニュアルフォーカスによる撮影も行える。24p記録で映画のような表現を目指すことも可能だ。

 デザインはα900のような直線的なものから、グリップやペンタミラー部の一体感を強調した曲線を生かしたデザインとなった。ボディはマグネシウム外装で、各種へシーリングを施すことで防じん・防滴性能を高めている。3型(約92万画素)の液晶は3軸チルト式で、上150度/手前180度に稼働するほか、引き出した状態ではさらに右180度、左90度回転する。

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photophotophoto 液晶は3軸チルト式となっており、さまざまな撮影スタイルに対応する

 そのほかGPSや個人識別登録機能を備えた顔検出機能、Dレンジオプティマイザー、11種類15項目のデジタルフィルター「ピクチャーエフェクト」、13種類のクリエイティブスタイルなどの機能を備える。記録メディアはメモリースティック(PROデュオ、PRO-HGデュオ)、SDメモリーカード(SD/SDHC/SDXC、UHS-I対応)。

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