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ニコン、3630万画素センサー搭載のフルサイズ機「D800」

» 2012年02月07日 13時44分 公開
[ITmedia]
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 ニコンは2月7日、フルサイズ(FXフォーマット)の撮像素子を搭載したデジタル一眼レフカメラ「D800」「D800E」を3月22日より販売開始すると発表した。価格はオープンで、D800にレンズ「AF-S NIKKOR 28-300mm f3.5-5.6 ED VR」を組み合わせた「D800 28-300レンズキット」も用意される。実売想定価格はD800が30万円前後、D800レンズキットが40万円前後、D800Eが35万前後。

photo D800

 FXフォーマットを採用した「D700」の後継製品にあたる製品で、新開発の有効3630万画素 FXフォーマット(35.9×24ミリ)CMOSセンサーと、同じく新開発の画像処理エンジン「EXPEED 3」を搭載する。D800Eは光学ローパスフィルターを無効化したモデルで、より高い解像感を実現した。

photophoto D800の位置づけ(写真=左)、ハイアマチュア〜プロを対象としており、D4が高感度・高速連写を特徴とするに対し、D800は高解像度を特徴とする

 35ミリフルサイズセンサーで3630万画素という画素数は、35ミリフィルムサイズに準じたセンサーとしては世界最高(同社)の画素数となる。撮像素子内で14ビットA/D変換して得られた信号は、画像処理にて16ビット処理されており、豊かな階調を表現するという。常用ISO感度は100〜6400で、感度拡張によってISO50相当の減感、ISO25600相当の増感が行える。

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 AEセンサーには「D4」と同様の91KピクセルRGBセンサーによる「アドバンスドシーン認識システム」を採用しており、光学ファインダー利用時にも顔認識機能を利用できる。また、「3D-RGBマルチパターン測光III」でも顔認識を利用しての露出制御が行え、逆光時でも最適な明るさでの人物撮影を行える。

 AFは15点クロス(中央部11点f/8対応)の51点測距で、51点全点で−2EV(ISO100・20℃)という低輝度環境下でのAF駆動が可能だ。中央15点はすべてのAF NIKKORレンズで有効なf/5.6対応のクロスセンサーで、さらに11点はf/8対応しており、1.4倍あるいは1.7倍のテレコンバーター利用時にも快適なAFが期待できる。

 動画撮影についてはフルHD/30p記録はもちろん、大型センサーによるボケ味を生かせる「FXベースの動画フォーマット」と、焦点距離の短いレンズで被写体を大きく映せる「DXベースの動画フォーマット」の2つを用途に応じて選択できる。映像コーデックはMPEG-4 AVC/H.264で、保存形式は.MOVとなっている。

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 撮影中の映像は背面液晶と外部モニターの2つで同時にモニタリングでき、音声についてもヘッドフォン端子で確認できる。非圧縮の映像ストリームを外部レコーダーへ直接、出力することも可能だ。

 ファインダーは視野率約100%、倍率0.7倍で、ボディ素材にはマグネシウム合金を採用することでD700比で約10%の軽量化に成功した。記録メディアはSDメモリーカード(SDHC/SDXC対応)およびコンパクトフラッシュ(Type I、UDMA対応)。背面液晶は3.2型(92万画素)。本体サイズは146(幅)×123(高さ)×81.5(奥行き)ミリ、1000グラム(バッテリー、SDメモリーカード含む)。

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