ニコンの一眼レフの中でも、ミドルクラスの最新モデルが、10月末に発売された「D7000」である。同じくミドルクラスには、2008年発売のロングセラー機「D90」があるが、D7000はD90よりワンランク上の位置づけとなる。
ボディは、デジタル一眼レフとしては中くらいのサイズと重量で、基本デザインをD90から踏襲する。ペンタプリズム部のV字型の溝やグリップ部の赤いラインは最近のニコン機に共通した意匠だ。外装は、上面カバーと背面カバーにマグネシウム合金を採用。樹脂素材を多用したD90に比べて堅牢性と高級感が向上した。
D7000のいちばんの特徴といえるのは、D90とほぼ同じ大きさのボディでありながら、上位機「D300s」に匹敵するハイスペックを備えること。視野率100%で倍率0.94倍のペンタプリズムファインダーや、3型で約92万ドットの低温ポリシリコンTFT液晶は、D300sと同等のものだ。100%のファインダーによって正確な構図で撮影でき、高精細な液晶モニタによって画像をしっかりと確認できる。
AFは、9点のクロスセンサーを含む39点のフォーカスポイントに対応する。D300sの51点には及ばないものの、この価格帯の製品では最も多い測距点の数を誇る。AFエリアモードは、任意の1点を使用する「シングルポイントAF」のほか、選択した1点とその周辺のポイントを使用する「ダイナミックAF」、被写体の動きに追尾してポイントが切り替わる「3D-トラッキングAF」、すべてのポイントからカメラが判断してポイントを選ぶ「オートエリアAF」の4モードが用意される。
AFスピードは軽快で、多少薄暗いシーンや動きのある被写体に対してもスムーズに合焦する。公称値0.052秒のレリーズタイムラグや最高で秒間6コマの連写速度も優秀で、操作レスポンス全般に不満はない。本格的なスポーツ撮影にも役立つ性能といっていい。
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