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8倍ズームの“サクサク”をポケットに――カシオ“EXILIM”「EX-ZR20」(1/2 ページ)

» 2012年02月21日 08時30分 公開
[ITmedia]
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 スマートフォンに対するコンパクトデジカメの優位点はなにか、各社の取り組むテーマであるが、カシオは“サクサク撮れること”をその回答とした。新製品の“EXILIM”「EX-ZR20」は約1.4秒の高速起動、約0.13秒の高速AF、0.015秒のレリーズタイムラグ、0.26秒の撮影間隔など、撮影に関する各所の高速化が図られており、「ポケットに入れておいて、気になったらすぐ撮影」というスタイルを楽しめる。

photo “EXILIM”「EX-ZR20」

 昨年11月に発売されたEX-ZR200も同様のコンセプトを持っているが、ZR20は本体の小型化を進めて、そのコンセプトをさらに突き詰めている。レンズは12.5倍(35ミリ換算24〜300ミリ相当)から8倍(同25〜200ミリ相当)となり、また、操作インタフェースの単純化を進めたため、ボディは104.8(幅)×59.1(高さ)×28.6(奥行き)ミリ/約205グラムから、99.9×59×25.7ミリ/169グラム(同)と一回り小さく軽くなった。

photophoto レンズは35ミリ換算25〜200ミリ相当の光学8倍ズームレンズ。上部には「AUTO」「ベストショット」ボタンとズームレバー一体型シャッターボタン、電源ボタンが用意される
photophoto 側面(写真=左)、背面(写真=右)

 操作ボタン類は天面にズームレバー一体型シャッターボタンのほか、「AUTO」「ベストショット」のボタンが用意され、背面には十時キーのほか、録画、再生といったボタンが用意される。EX-ZR200では用意されていた、絞り優先やシャッタースピード優先などの撮影モードダイヤルが廃止されており、よりフルオート指向が強くなっていることが分かる。

 撮像素子は1/2.3型 有効1610万画素 裏面照射型CMOSセンサーで、フルハイビジョン動画のほか、最高秒30コマでのハイスピード動画も撮れる。高速処理できる画像処理エンジン「EXILIM ENGINE HS」の搭載により、起動時間も撮影間隔も短くて撮影は非常に快適。ほぼフルオート専用という割り切りも、撮影のテンポアップに一役買う。

photo 撮影モード:「プレミアムオートPRO」 1/125秒 F3.3 ISO160
photo 撮影モード:「プレミアムオートPRO」 1/125秒 F4.9 ISO80

 オート撮影はこちらもEX-XR200と同様、被写体/シーン自動認識モードである「プレミアムオートPRO」が利用でき、連写合成によるダイナミックレンジ拡張も必要に応じて自動で行われる。また、プレミアムオートPROでの撮影時にはオートマクロも有効となる。天面の「AUTO」ボタンで、プレミアムオートPROと通常のオートを切り替えられ可能で、通常のオートでは、プレミアムオートPROでは設定できないAFエリアやISO感度なども任意設定できる。

photophoto プレミアムオートPRO(写真=左)と通常オート(写真=右)の撮影メニュー。プレミアムオートPROではAFエリアやISO感度の任意設定が行えないかわりに人肌を美しくする「メイクアップ」の強度を調整できる

 プレミアムオートPROは、カメラが空や人物、緑などが被写体に含まれると判断するとその部分へデジタル処理を施してくれる。また、逆光や夜景の場合には連写合成による白トビ/黒ツブレ補正も自動的に行う。結果として見栄えのよい派手目の仕上がりになるが、これはカシオ製品の個性として受け入れるべきだろう。

 ただ、プレミアムオートPRO選択時、カメラが連写合成の撮影モード(「HS夜景」や「HSローライト」)になると、撮影後、「再生」ボタンを押してもすぐには撮影画像を確認できず、少々待たされる。続けて撮影する分には、この待ち時間が発生しないので支障ないといえばないのだが、操作の機敏さが本製品の大きな魅力なので、ちょっと気になるところである。

photophoto 逆光気味の風景をプレミアムオートPRO(写真=左)と通常のオート(写真=右)で。プレミアムオートPROの写真では白トビが抑制されているのが分かる
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