「世界最小光学20倍ズームレンズ搭載機」を名乗って登場した、富士フイルムのコンパクトデジカメ「FinePix F770EXR」。35ミリ換算25〜500ミリ相当の光学20倍ズームレンズを搭載しながら、本体サイズは105.1(幅)×63.3(高さ)×36(奥行き)ミリに収められている。
手にすると、程よい膨らみと指がかりを考慮したグリップの感触と、本体の重さを一番感じるカメラの底部の角が適度に取れているため、中指や親指の付け根の当たりに掛かる負担が少ない。高倍率ズーム機の場合は、被写体を捉えるためにやや緊張したような状態になるため、こういった部分の作り込みは重要であると感じる。
前述の通り、搭載する光学式20倍ズームレンズは、35ミリ換算25〜500ミリ相当のレンズとなる。マーケティング的には、光学20倍ズームという数字で十分な訴求力があるだろう。ちなみに、P/A/S/Mモードなど特殊な画像処理を行わない撮影モードでは、最大3.4倍のデジタルズームを併用した1725ミリ相当となる最大68倍の超解像ズーム撮影を行うことができる。
光学ズームの500ミリ相当という焦点距離は、肉眼では見えないところをクローズアップできるので、このような超望遠撮影を経験したことないユーザーなら十分楽しめる機能だろう。
1000ミリを超える超解像ズームでは、手ブレによるブレ幅も画面上で拡大されてしまうこともあり、手持ちでは被写体を画面に捉え続けるのはなかなか難しいのだが、遠方の風景を間近で見ているような感覚の写真を撮影できる。デジタル的な処理が介在するために、角が丸くなるエッジの損失はあるものの、今まで撮ったことがない写真撮影ができる点は十分プラス要素だと思う。
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