シリーズ末弟のいいとこ取り ニコン「Nikon 1 S1」(1/3 ページ)
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ニコンの“レンズ交換式アドバンストカメラ”「Nikon 1」には、EVFを内蔵したハイエンドモデルのVシリーズ、シンプルなデザインのJシリーズと2ラインで展開されていたが、この度、新たに「Nikon 1 S1」としてSシリーズが加わった。
Jシリーズの3モデルとSシリーズのS1を単純にスペックだけで比べるとモデルによってはさほどの差にならず、シリーズ分けの意図が見えにくい。まずはS1はどんなキャラクターを持つカメラなのだろうかチェックしてみよう。
撮影モードダイヤルを廃したカンタン操作
S1の外観はやや側面に丸みが加わったほかにはJシリーズの3モデルと似ており、兄弟機のような印象だ。サイズに関して厳密に言えばほんの少しだけS1(約102.0 × 60.5 × 29.7ミリ)の方がJ3(約101.0 × 60.5 × 28.8ミリ)より大きいのだが、S1独特の柔らかく丸みを帯びたデザインの違いからくるものであるとも言える。
背面に目をやるとJ1/J2では搭載されていた撮影モードダイヤルは非搭載となり、各種モード切替は液晶ディスプレイで行うようになっている。Jシリーズにあった「F(フィーチャー)」ボタンや「DISP」ボタンもなくなり、各種設定は「MENU」、「ロータリーマルチセレクター」の操作で行うシンプルなものとなっている。
コンパクトデジタルカメラのエントリーモデルでは「ボタンが少ない=機能が省かれている」となることが多いが、S1では当てはまらない。既存シリーズ製品が搭載してきた機能をフルに楽しめるよう工夫されている。
撮影モードダイヤルの非搭載については意見が分かれるところかもしれないが、Jシリーズついて言えば、モードダイヤル自体が一般的なP/A/S/Mの露出モード切り替えに割り当てられていないことや、意図せず回転して気が付いたら動画撮影モードになっていたりといったこともあることから、「写真を撮る」ことに限ればモードダイヤルの非搭載はあまり問題には思えない(ちなみにV2の撮影モードダイヤルにはP/A/S/Mと言った露出モードが追加されており、操作系での上下関係の差別化ができているとも言える)。
メニュー画面はソニー「NEX」のような、大きなアイコンが表示されており、設定項目への動作が分かりやすくなった。それぞれのアイコンを選択した後は従来機と同様で、画面左に並ぶアイコンから設定を行う。従来通りの使いやすさは維持されている。
独立したFボタンが無くなったと書いたが、厳密にはロータリーマルチセレクターの上ボタン上にFボタンの機能が割り当てられている。従来のFボタンは主に、各種撮影モードの特殊機能切り替え用として使われていたが、本機の場合は撮影モードダイヤルの機能を呼び出すボタンに変更となった。
この変更によりFボタンで撮影モードを呼び出し、ロータリーマルチセレクターで項目を選択できるようになり、結果的に指の移動が少ない使い勝手の良いUIに進化している。S1では個人的にJシリーズで気になっていたところ――Fボタンの機能割り当て、静止画モードでの動画撮影、撮影直後の画像確認をオフにできるなど――が進化改良されており、単なるローエンド機ではなく、シリーズとして蓄積された知見が反映されていることに気が付かされる。
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