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言葉としては知っていてもちょっと分かりにくい写真用語の感覚的な理解に挑んでみる(2/5 ページ)

» 2014年04月14日 13時00分 公開
[野村シンヤ,ITmedia]

フォーカス×絞り

 まずは「オート1:フォーカス×絞り」。この組み合わせは、ピントの合う位置と絞りの値をそれぞれ3つ、合計9枚の写真を同時に撮影する。オートなので、それぞれの値を任意に設定することはできず、カメラ任せ。試しにベランダで花が開いていたサボテンに向けてシャッターを切ってみる。

photo 写真0010 ピント位置は真ん中 絞りはF4.0
photo 写真0011 ピント位置は近く 絞りはF4.0
photo 写真0012 ピント位置は遠く 絞りはF4.0
photo 写真0013 ピント位置は真ん中 絞りはF2.8
photo 写真0014 ピント位置は近く 絞りはF2.8
photo 写真0015 ピント位置は遠く 絞りはF2.8
photo 写真0016 ピント位置は真ん中 絞りはF8.0
photo 写真0017 ピント位置は近く 絞りはF8.0
photo 写真0018 ピント位置は遠く 絞りはF8.0

 0010と0013、0016以外はピント位置が悪いため、見た目が悪い。花を撮影する場合は、基本的に雄しべや雌しべにピントが合っていると美しいのが分かる。

 次は絞りの状態だが、0016はF8.0と絞られているので、全体的にピントが合って精緻な描写なのだが、葉っぱの汚れや背景がそれほどボケてないので雑然としている。その点、0010と0013は背景がボケて、メインの被写体である花が際立って表現された。

 0010は花びらまでシャープに写っているので、花全体を表現したい場合はこちら。0013はしべの部分にピントが合っているので、花の一部分を見せたい場合はこちらにすればいいだろう。

 被写体を際立たせたい、もしくは遠景までくっきりと表現したい、そういった場合はこちらのモードで撮ってみよう。

「ヒント!」

  • ピント位置と絞りの関係で表現できること

 ピント位置によって被写体の主従を、絞り値では主題をどれだけ引き立てるのかを調整できる。「F4」などと表現される「絞り」をできるだけ小さな数値にすると背景や手前がボケ、それだけ主題が浮き上がる。


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