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5000万画素オーバーの中判一眼レフ「PENTAX 645Z」登場

» 2014年04月15日 10時00分 公開
[ITmedia]
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 リコーイメージングは4月15日、レンズ交換式中判デジタル一眼レフカメラの新製品「PENTAX 645Z」を6月末より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は80万円(税別)。

photo 「PENTAX 645Z」

 「PENTAX 645D 2014」(仮称)として2月のCP+に出品、4月にはティーザーサイトを公開した製品で、既存「PENTAX 645D」(2010年発売)の上位機と位置づけられる中判デジタル一眼レフ。一般写真愛好家はもちろんのこと、最高ISO感度の向上や各種動作の高速化を図ったことでプロのスタジオユースにも応える。

 撮像素子は35ミリ判の約1.7倍となる43.8×32.8ミリ、有効約5140万画素のCMOSセンサーでローパスレス仕様(645Dは44×33ミリ、有効約4000万画素CCD)。最大記録画素数は8256×6192ピクセルとなり、ここに画像処理エンジン「PRIME III」を組み合わせることで、高い解像力と立体描写性能を実現したという。最高ISO感度は645Dの最高ISO1600から、ISO204800へと大きく引き上げられた。

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 位相差AF用モジュールには、K-3と同じく「SAFOX 11」を搭載しており、測距点は27点(中央25点はクロスタイプ)。中央及び上下の3点はF2.8光束に対応することで大口径レンズ利用時のAF性能を高めている。また、AF輝度範囲は−3EV〜+18EV(ISO100、常温)と広範囲になっている。ミラーアップしてのライブビュー撮影も行える。

 露出制御は約8.6万画素のRGB測光センサーを搭載し、このセンサーからの情報をオートフォーカスやホワイトバランスにも連動させることで、それぞれの性能を向上させる「ペンタックスリアルタイムシーン解析システム」を導入。主要被写体と背景の分離精度も向上しており、ストロボ撮影時の調光精度も向上している。

 カメラ本体の外装および背面液晶モニターのフレームにはマグネシウム合金、シャシーにはアルミダイキャストを採用。加えて全76カ所のシーリングによって防塵防滴、−10度まで動作する耐寒性能を実現している。背面液晶のサイズは3.2型/約103.7万画素で、上下に動くチルト機構を備えている。

photo 背面液晶はチルト式となった
photophoto 背面(写真=左)、カードスロットはデュアル構成(写真=右)

 ファインダーは一般的なペンタ(五角形)プリズムではなくトラピゾイド(台形)プリズムを使用することで本体の小型化と約98%という広視野角を同時に実現、フォーカシングスクリーンには「ナチュラルブライトマット」を採用している。センサー前面のUV/IRカットフィルター部を超音波振動させることで付着したチリやホコリを除去するダストリムーバル機能も備えており、屋外でのレンズ交換も安心して行える。

 画像処理エンジンの高速化もあり、連写性能もRAW撮影時で3コマ/秒(10コマまで)と高速化したほか、デュアル仕様のSDメモリーカードスロットはUHS-I対応、さらには外部接続用インタフェースもUSB3.0を搭載と各所の高速化も進められている。インタフェースにはHDMI(typeD)も用意されている。

photo 底面だけではなく側面にも三脚穴を設けるスタイルは645Dを踏襲

 このほか、カメラを上下逆にして撮影する際に天地を逆転してモニタリングできる180度回転表示および180度回転保存機能や、ボタンやダイヤルを一時的にロックするロックボタン、大小2種類の表示が行えるグリッド表示機能、RAW保存可能なHDR撮影機能など、プロユースにも応えるさまざまな機能が搭載されている。

 レンズマウントはペンタックス645AF2マウントで、適合レンズは645AF2マウントレンズ、645AF マウントレンズ、645A マウントレンズ。本体サイズは約156(幅)×117(高さ)×123(奥行き)ミリ、約1550グラム(バッテリー、SDメモリーカード1枚含む)。

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