というわけで、カメラとしてのCM1を見てきたんだが、そもそもCM1はデジカメの進化形かスマホの進化形か。当然両方なんだが、パナソニックのWebサイトではLUMIXのコーナーに掲載されているし、量販店ではカメラ売り場で扱うようだから「デジカメの進化形」が正しいところか。
ポイントはカメラ部に同社のLUMIXで使われてるのと同じ画像処理エンジン、ヴィーナスエンジンが搭載されていること。普通のスマホは、スマホのプロセッサを使ってカメラを動かし、画像処理をしているのに対し、CM1は同社のデジカメと同じ画像処理チップを搭載し、そこで撮影から画像の生成まで行ってるわけで、単に1型センサーを搭載しただけじゃないってのが重要なポイントなのだ。
だがしかし、しばらく持ち歩いてみて、ああ、わたしはこれを「信頼できるカメラを搭載したスマホ」として使うことが多いなあと感じたのである。
ボディはちょっと分厚いスマホである。カメラ機能以外はスマホだし、iAモードで撮ればもうスマホ感覚でさくっと撮ってその場でさくっといじってアップロードしたり、紙の資料をさくっと撮ってその場でEvernoteに突っ込んだりと、高画質な画像メモとしても重宝する。撮った写真をその場で補正したり加工したりの手間もたいしてかからないので、好きなようにあれこれ作れるのも実に楽しい。写真に位置情報を付けてくれるのも便利(スマホなら当たり前だが)。
Googleドライブへの自動バックアップ機能をオンにしておけば、帰宅してWi-Fiにつながったとたん、写真や動画が自動的にクラウドにバックアップされる。この機能をオンにするとGoogleドライブの無料分(15Gバイト)をあっという間に食いつくすので注意。
もしCM1が「カメラであること」を最優先で設計したとしたら、もっとボディは分厚くなったろう。そうすれば握りやすいグリップを付けられたろうし、光学ズームや光学式手ブレ補正も搭載できたろう。
でもそれでは単に「データ通信機能を持ったデジカメ」だ。
それはそれで面白そうなのだが、そうしなかったおかげで、「スマホの皮をかぶったハイエンドコンデジ」的なCM1ならではの味わいがでてきた。
で、最後にスマホとしての話。
Androidは4.4。CPUはSnapdragon 801の2.3GHz。バッテリーは2600mAh。ディスプレイは4.7型で、十分イマドキのスマホだ。
ただNFCは搭載するもののFeliCaには未対応である。おサイフケータイにはならない。
気になってた日本での発売形態だが、キャリアを通さず、SIMフリー端末として単体で発売される(将来はわからないが今のところはそうだ)。SIMなしでもWi-Fi端末として使えるが、格安のSIMカードを入手するのがお勧め。SIMを差して写真のやりとりやSNS端末として使ってはじめて、このクオリティの写真を自由にやりとりできる面白さが生まれるのだ。
ちょうど、低価格なSIMが各社から出てきたことだし、タイミング的にもいい。
例えば、CM1にデータ通信専用のSIMを差し、通話とおサイフケータイは別途ケータイを持つというのも悪くない選択かと思う。どうしてもiPhoneがいい、その上おサイフケータイも使いたい、という人は3台持ちをするか、ドコモの「おサイフケータイ ジャケット01」などを使ってください(今わたしは3台持ちです……)。
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