「Play memories」を強くアピール、α900後継は「開発中」――ソニーブース:CP+ 2012
ソニーブースでは、画像・映像の総合ソリューションとして同社が大々的な展開を予定する「Play memories」が大きく紹介されている。α900後継のハイエンド機は「開発中」だ。
CP+のソニーブースでは、デジタル一眼レフ「α」、ミラーレスカメラ「NEX」、コンパクトデジカメ「サイバーショット」、デジタルビデオカメラ「ハンディカム」を実際に触れられるが、より目立つ位置で紹介されているのが画像・映像の総合ソリューションとして同社が1月のInternational CESで発表し、今後に大々的な展開を予定する「Play memories」だ。
Play memoriesはデジタルカメラやデジタルビデオカメラ、スマートフォンなどで撮影された静止画、動画をさまざまなデバイスやサービスで利用するための総合サービス。パソコン用ソフト「Play memories Home」、クラウドサービス「Play memories Online」、PlayStation 3用ソフト「Play memories Studio」、モバイル機器用ソフト「Play memories Mobile」を軸に構成される。
Play memories HomeはこれまでαやNEXに付属していたソフト「PMB」(Picture Motion Browser)の後継として用意され、画像・動画の管理や再生、Play memories Onlineを含めた各種Webサービスへのアップロードが行える。Play memories Mobileはよりアップロードに機能を先鋭化したソフトだ。
Play memories Onlineがまだ稼働していないため、現時点、Play memories HomeからPlay memories Homeへのアップロードは行えないが、RAWファイルについてはJPEGのスクリーンネームをアップロード、AVCHD映像については必要に応じてビットレート変更を行うなどサーバのストレージ容量あるいは回線速度を考慮しての調整が行われる。撮影した画像や映像をとりあえずオンラインへ放り込んでおくオンラインストレージ的なものではなく。活用するためにサーバへデータを置くという思想の表れといえる。
クラウドサービスのPlay memories Onlineはアップロードされた画像・動画を、パソコンやスマートフォン、タブレット、テレビなど閲覧デバイスに最適化した形(リサイズやフォーマット変換)に変換する機能を備えており、無償で5Gバイトの容量が提供される予定だ。Play memories Studioは画像・動画の再生はもちろん、CELLのパワーを生かした編集機能が特徴となり、Play memories Onlineへのアップロード機能も有する。
各サービスが稼働する完全なサービスインは「2012年春」とされており、CP+のブースでも体験することはできずその一部が紹介されているに過ぎないが、ブースを訪問する際に最も目立つ位置で紹介されていることからも、同社がPlay memoriesへ注ぐ力の入れ具合が分かる。
カメラについては最新製品「NEX-7」や「α77」などの実機が多数用意されており、Eマウントの各種交換レンズとともに試し撮りができる。Eマウントの交換レンズについては今年に広角ズーム、高倍率ズーム、標準ズーム、大口径標準の4本を追加し、2013年には高性能標準ズーム、中倍率ズーム、中望遠、薄型スナップの4本を追加するスケジュールとなっている。
なお、国内向け生産が完了し、次世代機の投入が待たれる「α900」後継機については「継続して開発中」(パーソナルイメージング&サウンド事業本部 副事業部長 長田康行氏)となっており、今回のブースでの参考展示などは行われていない。
無線LANによるワイヤレス画像転送機能を搭載したサイバーショット「DSC-TX300V」については、実際にスマートフォンへの画像転送を体験できる。そのほか、「空間光学手ブレ補正」を搭載したハンディカム「HDR-PJ760V」なども実際に手にしてその効果を体験できるようになっている。
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