「TSUTAYA GALAPAGOS」と「Reader Store」の“蔵書点数”を比べてみた(4月8日編)定点観測

電子書籍ストア「TSUTAYA GALAPAGOS」と「Reader Store」で購入できるeBookの点数をジャンル別に集計する本連載。両者の進ちょく具合はどうなのだろうか?

» 2011年04月09日 11時11分 公開
[田中宏昌,ITmedia]

 今週は東日本大震災で被災した地域への支援活動が引き続き行われる中で(関連記事:出版業界が大同団結、3万冊の雑誌を被災地へ丸善出版、放射線や災害関連の書籍をPDFで無償公開じほう、医療従事者向けに震災関連雑誌記事や製剤写真データを無償公開)、徐々にではあるが新たなサービスや取り組みを発表する動きが復活してきた(関連記事:ビューン、村上龍「歌うクジラ」などG2010刊行の電子書籍を販売BookLive!、NTTドコモの「Optimus Pad L-06C」向けにビューワアプリを公開BIGLOBE、Android向け電子書籍ストアを国内外で同時開設)。

 以下では、シャープとソニーのeBookストア「Reader Store」と「TSUTAYA GALAPAGOS」のコンテンツ数を比べている。

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TSUTAYA GALAPAGOSは書籍点数が復活

 TSUTAYA GALAPAGOSは、書籍が2万4492点(先週比+1497点)と大幅減を記録した先週を穴埋めしたうえで、さらに210点増加した。雑誌は292点(先週比+6点、Lite版などを省いた実数は181点)まで増えている。書籍は「エッセイ」「推理・ミステリー・サスペンス」「ビジネス・IT」「歴史・戦記・時代小説」などが伸びる一方で、顕著な落ち込みが見られた「文化・趣味」「SF・ファンタジー」「ライトノベル」などは、増加傾向に転じたとはいえ先々週の点数まで回復はしていない。

 ストアランキングは、1位の「英語でしゃべらナイト」を紹介する無料本を筆頭に、5位までが無料本と「もしドラ」で構成されており、多少の順位変更こそあるものの不動のラインアップといえるものになっている。

 そのほか、今週ラインアップした「日本一やさしくて使える会計の本」を除けば、これまでランクインを果たしたタイトルが再び順位を上げている形だ。

GALAPAGOS Stationのストアランキング(書籍総合)
順位 書名 著者 価格
1 「ビジネスパーソンのための実践!英語でしゃべらナイト」2011年春 NHK出版 0円
2 偽りの学舎 前編(無料版) 青木知己 0円
3 当たる!ナインスター占い 九星別・基本性格(無料版) ナインスター 0円
4 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 岩崎夏海 840円
5 京都・美味処 第一話 遠藤瓔子 0円
6 偽りの学舎 後編(有料版) 青木知己 210円
7 超訳ニーチェの言葉 白取春彦 1785円
8 伝える力 池上彰 600円
9 日本一やさしくて使える会計の本 久保憂希也 1050円
10 シンメトリー 誉田哲也 525円

GALAPAGOS Stationのストアランキング(雑誌総合)
順位 書名 出版社 価格
1 G-COMPASS GALAPAGOSストア 0円
2 週刊ダイヤモンドdigital ダイヤモンド社 500円(定期購読価格は400円)
3 サンデー毎日 毎日新聞社 330円(定期購読価格は320円)
4 日経ビジネス 日経BP社 600円(定期購読価格は520円)
5 ゴルフダイジェストSelection ゴルフダイジェスト・オンライン 300円
6 FLASH 光文社 230円
7 週刊東洋経済 東洋経済新報社 500円
8 GetNavi(Lite版) 学研パブリッシング 115円
9 日経パソコン 日経BP社 900円(定期購読価格は650円)
10 webCG premium 日本経済新聞デジタルメディア 800円

TSUTAYA GALAPAGOS(書籍)
ジャンル 点数(セーフサーチ オフ)
3月18日 3月25日 4月1日 4月8日
文芸 655 658 655 661
詩歌 8 8 8 10
海外文学 33 35 35 35
エッセイ 661 666 705 902
推理・ミステリー・サスペンス 1680 1694 1690 1898
ビジネス・IT 752 790 853 878
アクション・ハードボイルド 227 243 227 231
文化・趣味 981 1073 764 879
SF・ファンタジー 924 925 793 797
スポーツ 10 10 5 27
生活・実用 1587 1601 1566 1608
歴史・戦記・時代小説 1161 1163 1133 1351
ライトノベル 4559 4672 4095 4180
現代小説 9058 9124 8969 9352
英語・語学 99 101 92 97
教育・教養 389 418 333 387
辞書 1 1 1 1
ノンフィクション 1004 1010 998 1125
写真集 26 43 26 26
コミック 43 43 43 43
絵本 4 4 4 4

TSUTAYA GALAPAGOS(雑誌)
ジャンル 点数
3月18日 3月25日 4月1日 4月8日
ビジネス・経済 20 24 30 31
学生・こども向け 0 5 5 5
趣味・芸術 51 53 62 63
旅行・タウン情報 15 15 15 16
スポーツ 16 17 18 18
自動車・乗り物 15 15 15 15
コンピュータ・インターネット 12 13 13 15
工学・サイエンス 4 4 4 4
教育・語学 6 34 44 44
暮らし・健康 26 28 31 31
ファッション雑誌 20 20 20 21
医療・医学・看護 1 2 2 2
総合・文芸 16 16 19 19
英字新聞・洋雑誌 1 1 1 1
中国雑誌 0 1 1 1
無料コンテンツ/カタログ 4 6 6 6

Reader Storeは先週と同様に微増傾向

 ソニーのReader Storeは、前回の調査から135点増加した1万4441点だった。ジャンル別では「文学 」が微減する一方で「社会・経済・法律」「人文・教育・歴史」「エンターテイメント」などが増加していた。なお、「AERA」と「週刊朝日」についての販売本数は、AERAが627(先週は617)、週刊朝日は633(先週は623)だった(これらは記事単位の販売なので蔵書点数には加えていない)。

 今週のReader Store売上ランキングは、「超訳ニーチェの言葉」が首位から1週間で陥落し、「定年で男は終わりなのか」がその座を奪った。「のぼうの城」や誉田哲也氏の著作がランキングにとどまる中、「今日から即使える ドラッカーのマネジメント思考」や「津軽百年食堂」が新たにランクインを果たした。

 また、Reader Storeでは入社や入学のシーズンに合わせて、「NEW LIFE 始まりの季節の始まり」という特集を公開している。

Reader Storeの売上ランキング(4月1日〜4月7日)
順位 書名 著者 価格
1 定年で男は終わりなのか 諸井薫 473円
2 超訳ニーチェの言葉 白取春彦 1785円
3 のぼうの城 下 和田 竜 473円
4 今日から即使える ドラッカーのマネジメント思考 中野明 700円
5 のぼうの城 上 和田 竜 473円
6 ストロベリーナイト電子版特別限定セット 誉田哲也 1050円
7 津軽百年食堂 森沢明夫 662円
8 感染遊戯 誉田哲也 1050円
9 シンメトリー 誉田哲也 525円
10 悪人 吉田修一 840円

Reader Store
ジャンル 点数
3月18日 3月25日 4月1日 4月8日
文学 7483 7535 7595 7520
名作・古典 1998 1998 1998 1998
社会・経済・法律 1116 1138 1154 1231
語学 101 107 107 107
人文・教育・歴史 259 264 267 294
児童書 3 3 3 8
コンピュータ/デジタル機器 31 31 31 32
医学・福祉 40 40 41 41
旅行記/紀行 58 58 58 59
趣味/生活/ガイド 542 543 543 556
くらし/実用 214 214 223 245
ファッション・美容 16 17 17 24
スポーツ 38 38 39 40
エンターテイメント 788 788 794 850
その他 1436 1435 1436 1436


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