Tech・Ed:「オフィスワークの新たな世界」について語ったバルマー氏(2/2 ページ)

» 2005年06月07日 23時24分 公開
[IDG Japan]
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 そのほかの製品計画も紹介された。その1つが「Maestro」と呼ばれる製品。これは、「SQL Server 2005」データベースと連携して、リッチなアプリケーションデータおよびレポート生成サービスをビジネスユーザーに提供する。SQL Server 2005は年末までにリリースされる予定。

 アプリケーションのライフサイクルを通じてナレッジを表現するためのモデリング言語「SDM」(System Definition Model)も年末にリリースされる予定だ。SDMは「Visual Studio 2005 Team System」で利用でき、アプリケーション開発の初期段階でのコラボレーションを可能にするという。

 Microsoftのライフサイクルツールは、ライバルのRational(IBMの子会社)への対抗を狙ったものだ。「今年はRationalも警戒しなければならないだろう。われわれが大きなブレークスルーをもたらすからだ」とバルマー氏。

 バルマー氏はさらに、開発中の「.NET Framework 2.0 for Visual Studio 2005」や、「BizTalk Server 2006」のプロセスオーケストレーション機能を説明した。

 一方、「Longhorn」版Windowsの最初のベータ版では、セキュリティと配備の面で改良が加えられ、PCを攻撃から守るマルウェア対策機能が統合される。また、悪質なコードがもたらすリスクを低減するユーザーアカウント保護機能や、個人データを保護するサービス堅牢化技術も組み込まれる予定だ。

 バルマー氏は、「Windows Server Update Services」および「Microsoft Update」のリリースを発表するとともに、「Microsoft Baseline Security Analyzer 2.0」および「System Management Server 2003 Inventory Tool for Microsoft」を今夏にリリースすることを明らかにした。これらの製品は、ソフトウェアアップデートを管理するための技術を顧客に提供するという。

 「Windows Update」の新バージョン(6.0)は、Windowsユーザーがコンピュータを常に最新の状態に保つことを可能にする。使い勝手がやや改善されたほか、「Windows Genuine Advantage」が実質的にサポートされた。MicrosoftのWebサイトによると、Genuine Advantageプログラムは、偽造製品や海賊版に対して正規のソフトウェアの価値を強調することによってユーザーの意識を高めるのが狙いだとしている。

 今秋にリリース予定の「Visual Studio 2005 Tools for the Microsoft Office System」では、Outlookとの連携が強化されるほか、Outlookのマネージドコードがサポートされるという。これにより開発者は、カスタマイズした特定業務用アプリケーションをMicrosoft Office上に作成することが可能になる。Word、Excel、PowerPoint用のXMLファイルフォーマットとして最近発表された「Microsoft Office Open XML Formats」についても説明が行われた。

 軽量アプリケーションの開発分野では、人気の高いオープンソースの開発スタック「LAMP」(Linux、Apache、MySQL、PHP/Perl/Python)よりもMicrosoftの開発環境の方が優れていることを強調したスライドもあった。WS-*シリーズのWebサービス規格の開発でMicrosoftとSunが協力していることも言及された。

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