日本ピープルソフトは、流動化する雇用体系や成果主義といった情勢を反映した人事管理アプリケーションの新版「PeopleSoft Enterprise HCM 8.0」をリリースした。
日本ピープルソフトは、人事管理アプリケーションの新バージョン「PeopleSoft Enterprise ヒューマン キャピタル マネジメント 8.9」(HCM 8.9)の販売を開始したと7月19日に発表した。各従業員のパフォーマンス管理に注目したのが特徴で、「昨今の人事の課題に対応した」(ピープルソフト)という。
米Oracleによる買収によって、ピープルソフトの各アプリケーションは2008年にもオラクル製品と統合されることが決まっている(関連記事)。統合製品の「Fusion Application Suite」は「PeopleSoftのノウハウやTCOの低さが実装される」(ピープルソフト)。HCM 8.9に実装された人事に関する分析、モデリングの機能もFusion Application Suiteに反映されるとみられる。
HCM 8.9の特徴は、「ビジネスと結びついたアクションが取れること」(日本ピープルソフト HCM プロダクト マーケティング マネージャー 横井 クリスティーヌ 由美子氏)だ。ワークフォースパフォーマンスをキーワードに、「ビジネスと強くリンクして、人事情報を活用できるようにした」。
具体的には、パフォーマンス管理の機能を強化した。従業員の評価シートに役職に応じて複数の人がアクセスできるようにして、360度評価などさまざまな人事評価に対応できる。
また、正社員、非正規社員の管理アーキテクチャを1つに統合し、従業員が非正規社員から正社員へと雇用形態が移り変わっても、業務履歴や職務レコードを引き継いで管理できるようにした。「世界的に雇用形態が多様化し、ニーズが高い分野に対応する」(横井氏)
人事関連の戦略をモデリングする機能も強化した。人事の調達、育成、配置、処遇の4分野に対して個人スコアカードを用意し、KPIダッシュボードを使って人事戦略のシミュレーション、モデリングができる。組織変更や人員構成の変化に迅速に対応できるようになるという。
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