自律コンピューティングのロゴマークプログラム開始、IBM

日本IBMは、オートノミック・コンピューティングの普及支援を目的とした「自己管理型 オートノミック・テクノロジー マークプログラム」を開始する。

» 2005年09月07日 21時41分 公開
[谷古宇浩司,@IT]

 日本IBMは9月7日、「自己管理型 オートノミック・テクノロジー マークプログラム」を開始すると発表した。

 同プログラムは6月30日に米国で開始したパートナー向けプログラム(関連記事)。基準を満たしているパートナーにAC(Self-Managing Autonomic Technology)ロゴマークを使用してもらい、製品需要喚起の支援をすることが狙い。オートノミック・コンピューティング担当 バイスプレジデント デビッド・バートレット(David Bartlett)氏によると認定のハードルは高く、現在までに4社の認定企業があるのみだという。

バートレット氏 米IBM オートノミック・コンピューティング担当 バイスプレジデント デビッド・バートレット氏

 ACロゴマークを取得するには、IBMのISV向け支援プログラム「PartnerWorld Industry Network」のアドバンスト・レベルのメンバーシップを取得し、「Common Base Events(CBE)の生成」「Autonomic Management Engine(AME)の利用」「Solution Installation(SI)の利用」というオートノミック・コンピューティングにかかわる3つの技術カテゴリのうち、2つの技術を採用していることが必要。

 CBEは、IBMが標準化団体OASISに提出した共通ログフォーマットである。異なるベンダーやシステムから発行されるさまざまなフォーマットのログデータから、一貫した情報を取得し、短時間で状態を分析することが可能。CBEの採用により、特定のスペシャリストに依存しない問題判別が可能となるほか、相関分析などによる迅速な問題発生個所の切り分けが行えるようになると期待される。

 AMEは、オートノミックの監視機能を提供するランタイム。データを収集・分析し、分析結果のイベント通知やアクションの実行が可能となる。ACツールキットでは、Javaベースのリファレンス実装を提供する。AME提供のAPIを利用して、独自のAMEランタイム実装の作成も可能である。

 SIは、オートノミック・コンピューティング関連全製品に共通した一貫性のある導入技術を指す。標準化されたレジストリや標準化された配備記述子を採用したり、一貫性のあるタイムリーな構成変更や従属性のチェックを行うことなどが含まれる。

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