MacromediaとQualcommが合意、BREW向けのFlash Lite提供へMacromedia MAX 2005 Report

Macromediaが、BREW向けのFlash Liteを開発することを明らかにした。北米のFlash開発者にとっては、リッチコンテントに課金できる待望のチャネルが登場することになる。

» 2005年10月19日 14時36分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 Macromediaは米国時間10月18日、カリフォルニア州アナハイムで開催中の「Macromedia MAX 2005」において、Qualcommと提携合意したことを明らかにした。

 発表によると、MacromediaはBREWの拡張としてのFlash Liteを開発することになり、200万以上のFlashデベロッパーは、リッチで魅力的なモバイルコンテントを開発し、BREWのコンテント配信インフラや課金システムを活用することができるようになる。

 日本国内ではNTTドコモやKDDIが多様なコンテントの配信と課金のシステムを提供し、市場が既に出来上がっているが、米国においてはQualcommのBREWなどに限られていた。Flashデベロッパーにとっては、携帯電話機向けのコンテントで課金する新しいチャネルが生まれることになる一方、BREWのデベロッパーらにとってもFlashを追加することによってリッチなモバイル体験を提供できるようになる。

 Macromediaでモバイル&デバイス部門のGMを務めるアル・ラマダン執行副社長は、「BREW向けのFlash Liteを提供することによってモバイルデベロッパーらは魅力的なFlashのサービスやコンテントを世界の携帯端末に提供する絶好の機会を得る」と話す。Qualcommがソリューションを提供している携帯通信事業者は世界で56社に上る。

 米MacromediaでCEO Technology Adviserを務める田中章雄副社長は、「コンテントの配信チャネルとしてBREW対応の端末を活用できることは、これまで課金の手段がなかった北米のFlashデベロッパーらにとっては大きな意味がある」と話す。

 BREW対応端末は、Flash Liteのプレーヤーが端末上にない場合は、コンテントと一緒にプレーヤーもダウンロードする仕組みになっている。

 昨年、Flashが動作する携帯端末の出荷は、前年の3倍近い3500万台に達している。先ごろ、国内でもリリースされたStudio 8にも含まれるFlash Professional 8を使えば、PCやさまざまなデバイスにまたがって動作するリッチなコンテントやアプリケーションを開発できる。

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