ブロードバンドネットワークへの対応が中小企業IT化のカギWPC EXPO 2005 Report(3/3 ページ)

» 2005年10月31日 10時23分 公開
[宍戸周夫,ITmedia]
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「持てるもの」と「持たざるもの」の壁

 これに対する回答として同社はVPNを提唱しているのだが、そのポイントは2つ。ブロードバンドVPNを導入し、その環境に対応したアプリケーションを導入、活用するということである。ブロードバンドVPNによって大容量化した情報系システムに対応できレスポンスが向上、さらに常時接続によってリアルタイムに情報を取得、共有できる。

 また、ブロードバンドVPNに対応したPOS、VoIP、映像モニタリングなどを駆使して、効率化やコスト削減、顧客満足度向上を実現できる。まさに、中小企業にうってつけのサービスというのが同社の主張だ。

 2年前、米経済誌「Harvard Business Review」が「IT Doesn't Matter(それ=ITはすでに大した問題ではない)」との論陣を張った。その主旨は、ITのインフラは整い、ユーティリティ化し、企業が単にITの力だけで差別化することは難しくなったということである。いろいろと物議を醸しだしたレポートだったが、たかだかこの10年ほどで、中小企業も大企業と同等のネットワーク基盤を活用できる環境が整備されてきたことは事実である。

 IT、特にネットワークに関する限り「持てるもの」と「持たざるもの」という壁はなくなっている。たとえ中小企業であっても、確かなビジネス戦略があれば優れた経営指標を達成し、大企業以上の従業員満足度を実現することができる。ネットワークによって、大企業と中小企業の壁も取り払われようとしている。

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