SOAは情報システムをどう変えていくのかSOAでつくる変幻自在の情報システム(3/3 ページ)

» 2005年11月24日 07時55分 公開
[渡邉利和,ITmedia]
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「SOA化する」の実態

 Webサービスを技術的に引き継いでいるSOAでも、このあたりの事情は同じであり、「SOAで既存システムをサービス化する」というのは、実態としては既存システムにWebサービスに基づく標準インタフェースを整備する、という意味になる。当然、それで実現するのは「既存システムの機能を外部コンポーネントとして呼び出し可能にする」ことだけで、それだけで「サービス化」が実現するわけではない。

 とはいえ、外部のサービス提供事業者と交渉するのと違い、社内の既存システムの利用であれば、利用料金の交渉はほぼ不要といって差し支えないだろう。問題はSLAにかかわる部分だが、これはESB(Enterprise Service Bus)などを活用することで、技術的には解決の可能性が見えている。つまり、イントラネット環境にターゲットを絞れば、Webサービスのコンポーネントをサービスと見なすことは可能だ。これが、技術的に見ればWebサービスと何も違わないように見えるSOAが、Webサービスよりずっと現実的だと考えられている重大な相違点だ。

 次回は、SOAを考える上で重要度を増してきている「ミドルウェア」に関して、その役割と意味を紹介する予定である。

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