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» 2005年12月01日 14時05分 公開

ウインドリバー、家電や車載で利用のデバイスソフト統合開発環境VxWorksを6.2へ

Eclipse 3.1をサポートする統合開発環境「Workbench」。RTOSとしてデバイスソフトウェアのOSを担うVxWorksは、6.2で多様なデバイスをサポートするプロファイル機能などを搭載した。

[ITmedia]

 家電や車載コンピュータなどに搭載するデバイスソフトウェアの統合開発環境(IDE)を提供するウインドリバー。同社は、DSO(Device Software Optimization)戦略に基づいた6カ月ごとの製品バージョンアップを掲げている。1日の会見では、リアルタイム性を重視するOS「VxWorks」と、その統合開発環境「Workbench」の製品拡充が発表された。

 新製品となる「Workbench Unit Tester」「Workbench Diagnostics」はWorkbench環境に追加されたもの。そして「VxWorks 6.2ベースWind River Platform」は、商用デバイスソフトウェアの開発環境に対し、年々増加するデバイス数のサポートや複雑化する開発環境を簡素化させることを目的としており、幾つかの機能が強化された。

 2日に東京・セルリアンタワー東急ホテルで開催の「Wind River Developer Conferance 2005」(関連リンク)に合わせて来日した米Wind River、プロダクトプランニング&マネージメント担当副社長のジョン・ファネリ氏は、会見でデバイスソフトウェア開発の現状と課題、そして新たな製品の狙いをコメントした。

 ファネリ氏は、「デバイス開発の市場では、OS自体の開発よりもアプリケーション開発自体に注力する傾向にある。ウインドリバーがOSと開発環境を担うことで、LinuxとVxWorksで市場の76%をカバーできるだろう」と自信を見せる。同社は比較的廉価なLinux採用のOSもラインアップしており、デバイスOSではVxWorksと二つの柱で展開している。

 デバイス組み込みで重視されるRTOS(Real Time Operating System)における課題としてファネリ氏が挙げたのは、セキュリティ、システムの高可用性、デバイスに適したカスタマイズ性について。アップルにおけるiPodの事例のように、製品リリースが短期化されながらもデバイスの多様性、そして開発の複雑さにも対応しなければならないという背景がある。これらに追従するために、VxWorks 6.2の機能強化として強調されたのが、高可用性、そしてセキュリティだという。

 セキュリティは昨今、ネットワーク機能の標準搭載で深くかかわるものであり、VxWorksではOSのカーネルコア部からネットワーク部におけるまでファイアウォール、802.11i、暗号化(SSL)、IPsecの適用など多くをモジュールを用意することでカバーしている。また、デバイスの固有対応のためにコンフィグレーションプロファイルを用意し、例えば36Kバイト程度の家電向けデバイスソフトから、大型のネットワークをサポートする機器搭載まで、規模に応じたプロファイル選択ができるという。

 同社の「Workbench 2.4」はEclipse 3.1をサポートするデバイスソフトウェアの開発環境として知られ、今回発表されたテストツール「Workbench Unit Tester」と診断ツール「Workbench Diagnostics」が加わることで、製品品質を高め、Workbenchとの統合によって開発の利便性を高めることが狙い。

 また、テストの自動化もポイントだとファネリ氏は言い、開発者がソフトウェア開発自体に専念することができるよう、ウィザードによるテストスクリプトの自動生成を実現しており、手間をかけずより多くのパターンをテストできることが強みだという。

 Workbench Diagnosticsは、デバッグとコンパイルサイクルの作業軽減を目的としており、開発の生産性向上に結びつくツール。テスト段階での障害を記録し、問題の切り分け、診断、修正へとつなげることができるよう動的な診断を可能としている。開発中に再コンパイルの必要なく稼働中の動的デバッグ、ログ解析、再現性の低い障害には科学的な観点から検査と解析が可能だという。またコアファイルワークフローと呼ぶイメージ収集や解析機能を搭載しており、障害が起こる直前の状態を的確にイメージ取得可能となっている。

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