SharePoint 2007は内部統制にも有用、とマイクロソフト

Microsoft Office SharePoint Server 2007のエンタープライズコンテンツ管理機能は内部統制にも役立つとマイクロソフトは説明する。

» 2006年06月30日 16時53分 公開
[高橋睦美,ITmedia]

 マイクロソフトの企業向けポータル/コラボレーション製品「Microsoft Office SharePoint Server 2007」は、エンタープライズコンテンツ管理を通じて内部統制を実現する観点からもパートナー各社の注目を集めている――マイクロソフトのインフォメーションワーカービジネス本部マネージャの細井智氏は、6月29日に開催したプレス向け説明会の席においてこのように語った。

 SharePoint Server 2007は、マイクロソフトが2006年中をめどに開発を進める「Office 2007」において中核的な役割を担うサーバ製品だ。イントラネットでのポータル機能に加え、検索やコラボレーション、コンテンツ管理、さらにビジネスプロセスやビジネスインテリジェンス(BI)といった機能を提供する。

 細井氏によると、国内でも120社を超えるパートナー企業が、SharePoint Server 2007と連携したソリューションの提供に興味を示しているという。中でも高い関心が寄せられているのはエンタープライズコンテンツ管理の分野で、大手も含め20社強が内部統制支援といった観点からソリューション提供を検討しているということだ。

細井氏 マイクロソフトのインフォメーションワーカービジネス本部マネージャ、細井智氏

 SharePoint Server 2007のエンタープライズコンテンツ管理機能では、WordやExcelなどの文書作成から承認、承認終了後の処理までをワークフローに沿って自動的に行える。このためのひな形ワークフローが提供され、Webブラウザ上から利用できるほか、「SharePoint Designer」やVisualStudio .NETを組み合わせてカスタマイズを加えれば、差し戻し処理など自社のビジネスプロセスに沿ったワークフローを構築することが可能という。また、すでにフォームベースのワークフローを構築済みであれば、InfoPathを用いて組み入れることができる。

カスタマイズ Webブラウザ上でもワークフローのカスタマイズが可能

 もう1つの特徴として、XMLによって記述されるメタ情報「コンテンツタイプ」の活用が挙げられる。従来からOffice文書に付属していた、いわゆる「プロパティ」の情報に加え、その文書に紐付けられたワークフローや保管ポリシー、テンプレートといった情報を統合した属性情報だ。

 このコンテンツタイプは、Information Rights Management(IRM)と連携しながら文書の一部として保持されることになるため、「文書が別の場所に移動しても属性は継続する。場所に依存することなく、文書の作成から保存までをきちんと管理することができる」(マイクロソフト、インフォメーションワーカビジネス本部の昇塚淑子氏)という。

 WordやExcelといったOfficeアプリケーションをフロントエンドに用い、ワークフローに沿って処理することができるため、SharePoint Server 2007はコンテンツ管理のベースエンジンになると細井氏。さらに、「誰がいつ、どのタイミングで承認を加えたかといった一連の情報をログとして吐き出すこともできるため、内部統制で求められる監査の部分にも対応できる」(同氏)という。

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