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» 2006年07月21日 00時00分 公開

「インターネット」を甘く見ない会社の取り組み (1/5)

インターネット時代には、企業の差別化は戦略の違いだけでなく、どれだけ早く市場にリーチできるかに掛かってくる。スピードが競争力そのものになるのである。実現するためのシステムを持っているかが勝負の鍵を握る。

[小林 功,ITmedia]

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小林 功(ベリングポイント シニアマネジャー)

 前回までは、PLM(製品ライフサイクル管理)の最新動向および、PLMによる業務改革の進め方や改革事例を解説してきた。今回は、PLMを支えるITインフラおよびパッケージの選定アプローチについて解説する。

インターネット時代に不可欠な基盤

 PLMを支えるITインフラの範囲は、インターネットを利用してコラボレーティブな業務環境を実現し、結果として製品ライフサイクルに関連する研究・開発、製品企画・マーケティング、設計、製造準備、調達、製造(量産)、販売・保守サービス、廃棄・回収といったバリューチェーン全体の価値を向上させる、ソフトウェアおよびソリューションサービス領域である。

 現在、PDM(製品データ管理)、CRM、SCM、ERPなどのシステムを連携するためのインフラ戦略が必要とされており、キーワードはSOAやEA(エンタープライズアーキテクチャ)といった発想である。

 PLMとは、顧客関係管理(CRM)、エンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)、サプライチェーン・マネジメント(SCM)などのエンタープライズアプリケーションが支援する商業活動や取引活動を形成するソフトウェア製品一式である。PLMに不可欠な幅広い知識を管理するには、適切な状況で必要な情報を獲得、管理、提供するインフラストラクチャが必要である。

戦略の違いだけでは戦えない時代に

 PLMは知識集約的なアプリケーションであるため、導入の際は、その価値を存分に発揮できるコンテンツ管理、ポータル、コラボレーションサポートなどのツールが必要になる。また、インターネット時代は、戦略の違いだけでなく、商品やサービスをどれだけ早く市場に投入できるかで競争力に優劣が生じる。システムの開発スピードそのものが、競争力の源泉となるのである。

 ITがビジネスの末端まで浸透した時代では、新しい商品やサービスを展開するために、必ずそれを支えるITが必要となる。計画から調達、生産、在庫管理、物流、販売、顧客管理までのすべて工程が、ITを通して実行され、蓄積されたデータは経営資産となる。

 ITを整備しなければ、新しい商品やサービスを市場に投入できない。システムを「1分1秒でも」早く開発すること、それが競争優位を大きく左右する時代となっている。企業活動全体を効率化するために、「組織」「技術」「業務プロセス」などを基本理念に基づいて運用するEA(エンタープライズ・アーキテクチャ)という方法論が重視され、新しい商品やサービスを素早く市場へ投入する方法論としてSOA(service oriented architecture)が注目をあびている。

 ユーザーニーズや市場の動向を反映してサービスやビジネスプロセスを変更できるような仕組みをSOAなどを活用して構築するべきである。それにより、サービスの抽出と開発、サービスの活用を実現するBPM(Business Process Management)への組み込み、ユーザーや市場からのフィードバック(効果分析)、サービスの修正と再組み込みというサービスのエコシステムが生まれるのである。

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