「インターネット」を甘く見ない会社の取り組み(3/5 ページ)

» 2006年07月21日 00時00分 公開
[小林 功,ITmedia]

パッケージ選定のアプローチ

 PLMの導入については、こうした基盤、機能が必要となるため、単一のパッケージで完結するものではない。パッケージの適用に対する考え方そのものも多様化している。個別のパッケージについても、業務ノウハウを特徴として、あくまでもパッケージに業務をあわせることを前提にする製品もあれば、開発ツールの強みをいかして、追加開発の容易さを訴える製品もある。

 最近の動向としては、前述どおり、ERPベンダーが指向するSOAベースのアーキテクチャがある。パッケージだけですべてを実現するのではなく、外部のサービスをいかに柔軟に組み合わせることができるかが重要となる。事業の視点で業務プロセスを描き、それに必要な機能をシステムの垣根を越えて構成するというものである。

 SOAベースのアーキテクチャについては、販売チャネルが多角化し、価格競争が激しい、業界には必要とされるが、市場が独占的または、寡占的な業界や、規模が小さく、アプリケーションの再利用よりも新規開発が適している業界については効果を期待できないケースもある。

 PLMパッケージは「ベストプラクティス」型のパッケージではなく、「ソリューションコア」型のパッケージであり、ユーザー要件に合わせた作りこみの比重が高いため、標準機能での評価は難しい。従って、標準で装備している個別機能による単純評価ではなく、基盤技術としての設計思想、拡張性、操作性、ベンダーサポート、実績等の視点も重視するべきである 。

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