e文書と内部統制の波に乗る――PFUの輪島新社長

ユーザック電子工業とパナファコムの合併によって誕生したPFUは、合併20年目という節目。輪島新社長は、売り上げ1000億円の大台を達成したいという。

» 2006年08月03日 17時12分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 PFUは8月3日、事業戦略説明会を開催した。同社の2006年度はユーザック電子工業とパナファコムの合併20年目という節目。それに合わせ、売り上げ1000億円の大台達成を目指す。

 「e文書に内部統制と波に乗っている」――今年6月に代表取締役社長に就任した輪島藤夫氏はこう話し、今後3年間にわたり毎年10%の成長を見込む。「2008年度には1250億円から1300億円のビジネス規模を目指したい」。また、新たに顧客志向も打ち出し、イメージ、プロダクトデザインサービスといった得意分野を生かす。

輪島藤夫社長 PFUの輪島藤夫社長

 同社売り上げの25%を占める業務用スキャナを中心としたイメージビジネスの50%は北米で売り上げる。近年は、SOX法やHIPPAと規制強化の影響で好調に推移してきた。日本でも日本版SOX法の波をうまくとらえて、シェアを伸ばしたいという。また、米Hyland Softwareのコンテンツ管理ソフト「Onbase」の販売も手掛けおり、スキャナによる文書の取り込みからワークフロー連携と、ドキュメントのライフサイクル管理ソリューションへの展開にもつなげる。

 大きな柱に成長したKIOSK端末などの組み込み事業のプロダクトデザインサービスでは、7月に稼働した石川県かほく市の「ProDeSセンター」を生かし、開発スピードと品質の向上を進める。併せて、組織体制も見直す。2本部制から10グループ制に移行し、担当役員の権限を強化、事業のスピードアップを図っていく。

 同社の2005年度は、売上計上方法の変更により、前年度から28億円の減収になったものの、実質的には増収増益を達成したという。同社の2005年度の売り上げは933億円、営業利益は37億5000万円、経常利益は31億2000万円だった。

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