また、フィリップス氏は、「Oracleは、アプリケーションの領域において、すべてを提供できる唯一のベンダーだ」とも話した。
Oracleは、ERPやCRMといった水平的なアプリケーションだけでなく、業界に特化した垂直アプリケーション群を拡充するとともに、ISVや顧客らがSOAアプローチによって標準的な技術でアプリケーションを開発し、すべてを収れん・統合できるようにするインフラストラクチャーとしてFusion Middlewareを提供している。
従来であれば、例えば、ERPとCRMのインテグレーションは、莫大な時間とコストが必要だったが、Oracleは傘下に収めたアプリケーション群を標準技術をベースとしたFusion Middlewareを基盤とし統合を図っている。フィリップス氏が「プリビルトインテグレーション」と呼ぶ成果は、そうした障壁を取り払ってくれる。例えば、Siebelを対顧客のフロントエンドにし、バックオフィス業務はE-Business Suiteで処理する、といったことも、箱から出した時点からすぐに統合して使い始められるという。
「今後は、インダストリースイートが成長の中心になる」とフィリップス氏。同社では、流通、通信、金融、公共向けのアプリケーションを担当する独立した部門を立ち上げ、従来はカスタムメードが幅を利かせていた業種特化型のアプリケーションの拡充にも力を注いでいる。
傘下に収めた流通のRetekや金融のi-flexの経営トップをそのまま部門のGMに据えているのも面白い。
「Oracleでは、アプリケーションの研究開発に年間20億ドルもの投資を行っている。これをぜひ活用してほしい」とフィリップス氏は話した。
なお、この日リリースされた主要製品の最新版は以下のとおり。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.