Oracleが5つの主要アプリを同時リリース、「Application Unlimited」が第一歩を踏み出す(2/2 ページ)

» 2007年02月01日 14時20分 公開
[浅井英二,ITmedia]
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アプリケーション分野のすべてをカバー

 また、フィリップス氏は、「Oracleは、アプリケーションの領域において、すべてを提供できる唯一のベンダーだ」とも話した。

 Oracleは、ERPやCRMといった水平的なアプリケーションだけでなく、業界に特化した垂直アプリケーション群を拡充するとともに、ISVや顧客らがSOAアプローチによって標準的な技術でアプリケーションを開発し、すべてを収れん・統合できるようにするインフラストラクチャーとしてFusion Middlewareを提供している。

 従来であれば、例えば、ERPとCRMのインテグレーションは、莫大な時間とコストが必要だったが、Oracleは傘下に収めたアプリケーション群を標準技術をベースとしたFusion Middlewareを基盤とし統合を図っている。フィリップス氏が「プリビルトインテグレーション」と呼ぶ成果は、そうした障壁を取り払ってくれる。例えば、Siebelを対顧客のフロントエンドにし、バックオフィス業務はE-Business Suiteで処理する、といったことも、箱から出した時点からすぐに統合して使い始められるという。

 「今後は、インダストリースイートが成長の中心になる」とフィリップス氏。同社では、流通、通信、金融、公共向けのアプリケーションを担当する独立した部門を立ち上げ、従来はカスタムメードが幅を利かせていた業種特化型のアプリケーションの拡充にも力を注いでいる。

 傘下に収めた流通のRetekや金融のi-flexの経営トップをそのまま部門のGMに据えているのも面白い。

 「Oracleでは、アプリケーションの研究開発に年間20億ドルもの投資を行っている。これをぜひ活用してほしい」とフィリップス氏は話した。

 なお、この日リリースされた主要製品の最新版は以下のとおり。

  • Oracle E-Business Suite Release 12
  • PeopleSoft Enterprise Release 9.0
  • Siebel CRM 8.0
  • JD Edwards EnterpriseOne 8.12
  • JD Edwards World A9.1
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