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» 2007年02月26日 08時00分 公開

あっけないほどお手軽!? PLCの使い勝手と性能を検証する「エンタープライズPLC」のススメ(1/4 ページ)

「エンタープライズPLC」の可能性を探るべく、高速PLCにかかわるいくつかトピックスを取り上げてきたが、実環境でどの程度実力を出せるのだろうか。今回は視点を変え、市販のPLCモデムの使い勝手やパフォーマンスについて試してみた。

[井上猛雄,ITmedia]

本記事の関連コンテンツは、オンライン・ムック「エンタープライズPLCのススメ」でご覧になれます。



 本特集ではこれまで、エンタープライズ向けに高速PLCがどこまで活用できるかという点から、PLC技術に関するトピックスを紹介してきた。今回は視点を変えて、現在市場に出回っているコンシューマー向け高速PLCモデムを実際に使用して、その使い勝手やパフォーマンスについて検証してみよう。

 実機として利用したのは、パナソニックコミュニケーションズ(松下電器産業)のスタートパック「BL-PA100KT」だ。マスター機(親機)とターミナル機(子機)が2台セットになった構成で、価格はオープン。筆者は大手量販店で購入したが、1月下旬時点で1万9800円ほどだった。

画像 パナソニックコミュニケーションズ(松下電器産業)のスタートパック「BL-PA100KT」。マスター機(親機)とターミナル機(子機)がセットになった構成で、価格は1万9800円ほど(1月下旬時点)

 スタートパックの内容はシンプルで、この2台の高速PLCモデム(以下、PLCアダプタと表記)のほか、電源ケーブルと説明書などが同梱されているのみ。LANケーブルは付属していないので、別途購入する必要がある。なお、アダプタを増設したい場合には、増設用ターミナルとして「BL-PA100」が単体で販売されている。これを利用して、1台のマスターに対して、最大15台(推奨台数)のターミナルを接続できる。

画像 PLCアダプタの側面。サイズは思っていたよりも小ぶり。W121×D40×H70mm(突起部含まず)。これならPCの横に置いても気にならない
画像 PLCアダプタの上面。マスター機には「master」のシールが貼ってある。後方には「SETUP」ボタンも付いている

 まず、BL-PA100KTの外観から見ていこう。サイズはW121×D40×H70mm(突起部含まず)と、思っていたよりもコンパクトだ。上面に「master」というシールが貼り付けてある方がマスター機、何も付いていない方がターミナル機になっている。使用する際にはマスター機にターミナル機の情報を登録する必要があるが、スタートパックではあらかじめ出荷時に設定されている。

 前面には3つのインジケータが付いている。HD-PLCネットワークに接続した際に青く点灯する「PLCインジケータ」、イーサネットケーブルを接続した際に緑色に点灯する「LANインジケータ」(データ送受信中は点滅)、マスターとして設定した場合に緑色に点灯する「マスターインジケータ」がある。また、この3つのインジケータを利用することで、マスター/ターミナル間の通信速度を簡易的に測定できるようになっている。

画像 PLCアダプタの前面にはインジケータが付いている。上からPLC、LAN、MASTER用。このインジケータは簡易速度設定時にも利用できる
画像 簡易速度測定用のインジケータ。3つのインジケータが点灯すると、UDPで30Mbps以上は出ていることになる

 アダプタ上面にあるSETUPボタン(ターミナル側)を1秒ほど押すと、インジケータが点滅し通信速度の測定が始まる。インジケータの点灯の組み合わせによって、1つだけ点灯する場合は10Mbps未満、2つ点灯で10〜30Mbpsほど、すべて点灯すると30Mbps以上という具合に、通信速度のおおよその目安が分かるようになっている。PLCは宅内の配線環境によってパフォーマンスが左右されやすいので、この機能はとても便利だろう。ただし、この速度はUDPプロトコルでの転送をベースにしているので、TCPよりも速くなっている。

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