では、どうしたらよいのか。膨大な書類が作られる原因から考えて、何よりもトップに考えを改めてもらわないと事は始まらない。
原因が上層部であれ、現場であれ、トップが意思表示することがまず必要になる。長年の慣習を打ち砕く第一歩はそれしかない。
ある大企業の3代目社長は、報告書類は1ぺージをよしとし、それを超えると叱ったことで知られた。しかし、トップにそれを簡単に求めることができるならこれほど悩まない。
トップが動かない時は、会議や会議資料の取りまとめ部署に働きかけ、書類削減の号令をかけてもらう。こうした努力が長年続く組織内担当者の慣習を打破することにつながる。
しかし、これも簡単なことではない。慣習で凝り固まっている担当者の頭を切り変えるには意外と大きなエネルギーを要する。どのようにして「鈴を付けるか」が、問題なのである。
そして次の段階として、当然ITの力を借りなければならない。これらについて、次回具体的に検討する。
書類の海に溺れる組織――分厚い会議資料が示す注意信号
「どうして頑張るの?」に答えられるか
経営者よ、管理者よ、「針のむしろ」に座ってみませんか?
経営者よ、管理者よ、「裸の王様」になってはいませんか?
有能な議長とITが「うんざり会議」を変える
「無意味だ」と言いながら、どうして会議の改善をしないのかCopyright© 2010 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.