アマゾンは書籍を変えるか――Amazon Kindleの挑戦にブロガーは?オルタナブログ通信(2/2 ページ)

» 2007年11月30日 10時14分 公開
[森川拓男,ITmedia]
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 Chris Ding(丁全鋼)氏Chris Dingの思惑ブログ「SDカードの5年保証の真実」によると、SDカードの保証について、興味深い事実が書かれていたのだ。そういえば筆者は、保証書の類いは大事にするほうだが、SDカードの保証書はどうしただろうか。ふと、気になってしまった。

アマゾンが電子ブックリーダーを?

 このように、最近は紙媒体からWebなどの電子媒体への移行が激しくなっている。この電子メディア(特にWeb媒体)での情報は、鮮度が注目されてしまいがちだ。しかし、加藤恭子氏「きょこ コーリング」Webメディアも蓄積が大事、初心も大事で指摘されるように、「蓄積」も重要なアプローチだと思う。筆者も、ITmediaの前身である時期に「Windows Tips」というコーナーで500以上の記事を執筆していた。この記事は今でもアーカイブされており、参照することが可能だ。すべてのユーザーが最新情報のみを求めるわけではないことから、このよう情報も有益だろう。ある雑誌のWebサイトでは、創刊号からの全目次を公開しているところもあった。これからの時代、Webにおける展開が必須になっていくことは間違いない。

 そして11月19日、米Amazon.comがワイヤレス機能付きの電子書籍リーダー「Amazon Kindle」を発売した(関連記事)。書籍だけでなく、新聞や雑誌、ブログまでも購読可能という。これもまた、書籍の紙媒体から電子媒体への移行を促すものとなるのか、それとも別の動きがあるのか、注視したいところだ。

 オルタナティブ・ブロガーも、小林啓倫氏「シロクマ日報」メディアとしての Amazon.comアマゾンの電子ブックは「グーテンベルク以来の大発明」か、今泉大輔氏「シリアルイノベーション」書籍の世界に革命が起こった-Kindleの紹介ビデオを見て、西尾泰三氏「Planet GEEK」Amazon Kindleはメディアが待ちこがれたものかといった具合に「Amazon Kindle」について触れているので読んでほしい。個人的には、日本語版が出るのかどうかが気になるところだ。

報道が誘発する?

 加藤恭子氏「きょこ コーリング」報道が誘発するもので触れられているように、最近は特に、凄惨な事件や自殺などの報道が目に付くようになってきた。

 報道には、その事例を出すことによって、犯罪などを未然に防ぐために報せることができる一方で、加藤氏も指摘するように知らない人に方法を教えてしまい、犯罪などを誘発する可能性もあるのかもしれない。その線引きは非常に難しい。

 数年前にも、とある事件が起きた影響で、直後に放送予定だった二時間サスペンスが差し替えられたことが何度かあった。そのドラマ自体は後日、改めて放送されている。差し替えられたといっても、その代替に放送されたのもストーリーなどは違えど、殺人を扱うミステリーには違いない。また、深夜に放送されていた連続ドラマやアニメの中にも、事件報道を受けて放送自粛や打ち切りにした例もある。これらはすべて、放送局側の自主規制である。従って、地方局で放送されるアニメの中で、ある放送局では放送されたが、別の放送局では放送休止になった、という違いも生まれている。

 加藤氏のエントリーではコメントで幾つかの興味深い意見交換がある。この問題は、簡単なように見えて、実に奥深いものと言えるかもしれない。読者もぜひ考えてみてほしいと思う。

Googleはネット上での神になったのか?

 いまやGoogleは、単なる検索エンジンから、インターネットの神の座へと進化してしまったのか――工藤拓也氏「一人シリコンバレー男」Googleは、インターネットの神か「PayPerPost締め出し」では、これまた興味深い問題提起があった。まずはエントリーに目を通してほしい。そして考えたい。

 これは、いま現在展開されているブログマーケティングに大きな打撃となる可能性を秘めている。果たしてGoogleは、工藤氏の言うようにWebサービスの生殺与奪が行使できるのかどうか。これからに注視したいと思う。

 最後に、気になったエントリーを。

 妹尾高史氏「抱き込め!ユーザー、巻き込め!デベロッパー」[実体験]嘘じゃ無いんですけど、何か紛らわしくないですか?ファミリーマートさん。最近、提携のクレジットカードが増えすぎていて、さらに複数のカードで使えるポイント、電子マネー……複雑なことになってきているような気がする。これらが落ち着くには、まだしばらく時間が必要だろうか。

 工藤拓也氏「一人シリコンバレー男」家にいながら散歩をしよう「gooラボ ウォークスルービデオシステム」には「おおっ」と感じた。最近ウォーキングをしている筆者としては、どういうものなのか興味を惹いたのだ。残念ながら、筆者が考えたものとは違うものだったが。

 以上、11月15日から21日にかけてオルタナティブ・ブログに投稿された200近くのエントリーの中から、筆者が特に気になったキーワードから、幾つかピックアップさせていただいた。

 しかし、いつものことではあるが、ほとんどのエントリーは取り上げることができなかった。泣く泣く取り上げなかったエントリーは。まだたくさんある。本記事を読んで、少しでも興味を持たれたものがあったならば、ぜひオルタナティブ・ブログのほかのエントリーを直接、読んでほしいと願うばかりである。

 最新の投稿や新規参加ブロガー、最近寄せられたコメントなど、自分のスタイルで目を通してもらいたい。そしてお気に入りブロガーを見つけたら、そのブログのRSSを直接購読するのもよいだろう。

 ITの今を知る、新たな発見があるに違いない。

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