ネット界のイタチごっこ――スパム対策で最も困るのは優良企業?オルタナブログ通信(2/2 ページ)

» 2007年12月27日 16時51分 公開
[森川拓男,ITmedia]
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どのような形でメモをする?

 年の瀬が近付くにつれて、書店には、決まってあるコーナーが設けられていく。それは、カレンダーと手帳だ。

 最近は、メモをするというと電子手帳やケータイ、モバイルPCなどのデジタル媒体が増えているような気がする。かくいう筆者もひと昔前に、今考えるとかなり大きなサイズのザウルスを利用していた時期があった。今ではもっぱら、PCかケータイのカレンダー機能を使っている。

 大里真理子氏「マリコ駆ける!」あなたはメモを何に取りますか?でも、アナログ派とデジタル派に分けて、ほかの人がどういう方法でメモを取っているのか、考察している。また、この投稿を受けて丸山義夫氏「ドーダスドニノようこそ!」できるかな?ノーツで!3(パーソナルノーツ復活して!)では、Lotus Notesでメモをする方法を提示。

 しかし最近、筆者が感じているのは、結局メモはアナログ(紙)のほうがよいのではないのか? という結論だった。つまり、自分にとって使い勝手のよい手帳を探し、それを常用する。何かがあったらメモをして、必要に応じてPCなどに情報をまとめればよい……。

 というのも、PCでしか記録しない場合には、いくらノートPCやWindows Mobileなどのデバイスであったとしても、それなりの取り扱いを強いられる。

 ノートPCやケータイも一長一短だろう。ケータイの場合、筆者はケータイのキーで文字を打ったりするのが得意ではないので時間がかかってしまうし、自分の希望通りにならないことが多い。

 やはり、頭で考えたことを素直に文字化できる紙への筆記がいちばん、ということに落ち着きそうだ。来年あたり、久しぶりに紙の手帳を復活させようと考えている今日この頃である。読者はいかがだろうか。

スパム対策の行方

 12月19日の日本経済新聞に小さいながらも興味深い記事があると永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」広告メール、無断送信すると懲役も!?で紹介されている。

 経済産業省の迷惑メール対策の詳細が固まったという記事で、禁止事項や罰則の強化が盛り込まれている。

 これは、永井氏と同じく大歓迎したい方針だ。しかし、企業のマーケティング担当者は頭を抱えているかもしれない。従来のメールマーケティングの手法が、NGになる可能性も秘めているからだ。

 何をもってスパムメールとするのか? それは簡単だ。受信者が「スパム」と感じたら、いかに有用なことが書かれていようとも、そのメールは受信者にとってのスパムメールの烙印を押されてしまう。

 メールマーケティング担当者は、スパムと判断されないようなメールを、法規制に該当しないような形で送るよう配慮する必要があるわけだ。このように縛りが増えていくわけで、その分、煩雑になっていくことも間違いない。しかし、いくらブログなどのプロモーションが当たり前になってきても、顧客と直につながることができるメールマーケティングの効用は、完全に消えていないだろう。

 2008年は、これまで以上にスパムと思われないため、メールマーケティングの見直しを迫られていくに違いない。

コメントチェッカーへの期待

 スパムといえば、Eメールだけではない。いまや、ブログに寄せられるコメントスパム、トラックバックスパムの問題は、常に頭を抱えるところだ。一応、ブログサービスを利用するブロガーとしては、サービス側でかなりのスパムを遮断してくれるため、目に見えた被害を受けることは少ない。しかしそれでもスパム攻撃はあるのだ。

 そのような情勢の中で、小林啓倫氏「シロクマ日報」「コメントチェッカー」への期待で紹介されたものは、なかなか興味深いサービスだと感じた。

 「Yahoo!ブログ」限定ではあるが、不快なコメントやトラックバックをメールで通知してくれるというのだ(関連記事)。今後は他社のブログサービスにも対応するということなので、期待感は膨らむ。

「ひこにゃん」その後

 最後に、このほかに気になったエントリーを幾つか紹介したい。

 まず、栗原潔氏「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」ひこにゃんのその後について。いわゆる、彦根市のキャラクター「ひこにゃん」のキャラクター原作者と、彦根市側で争われていた権利闘争。この問題は、一応の解決を見たという。しかし、筆者も栗原氏同様、キチンと決着をつけてほしかったと考える。読者はどう思っただろうか。

 そして辻俊彦氏「キャピタリストの視点」新書ブームで本を読む人が増えたには、「確かにその通り」と頷いてしまった。ベストセラーのケータイ小説はハードカバーだが中身は軽い。そして、それ以外に読まれたベストセラーやロングセラーには、新書が増えているのだ。そういえば、10年以上前、筆者が何冊か購入した政治家本はハードカバー書籍だった。それが、例えば安倍晋三前首相や、麻生太郎衆院議員のベストセラーになった本は、ハードカバーではなく新書だったのを思い出した。

 堀内浩二氏「発想七日!」面白法人カヤックの新しい挑戦「どんぶりカフェ」は、確かテレビ東京の「ワールド・ビジネス・サテライト」で紹介されたのを見た。筆者も機会があったら行ってみたいと思った。

 藤井等氏「Allegro Barbaro」ネクタイが結べない!は、寄せられていたコメントに注目。今までできていたことが急にできなくなった時、その裏には病魔が隠れているかもしれない。本当に注意が必要だと感じた。

 以上、12月13日から12月19日にかけてオルタナティブ・ブログに投稿された180余りのエントリーの中から、幾つかピックアップさせていただいた。

 しかし、いつものことであるが、本稿で取り上げることができたのはごくわずかだ。オルタナティブ・ブログには、これ以外にも興味深いエントリーが山ほどあるのだ。今回、取り上げなかった話題の中にも、読者の興味を引くエントリーがあるかもしれない。ぜひ、オルタナティブ・ブログの他のエントリーにも目を通してほしいと思う。

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