アビーム、NGNやWiMAX向けの決済サービス開発でValistaと提携

アビーム コンサルティングは、NGNやWiMAXなどのサービスで必要となる課金・決済分野のソリューション事業でValistaと提携した。

» 2008年03月10日 19時15分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 アビーム コンサルティングと決済サービスを提供するアイルランドのValista Internationalは3月10日、NTTなどが推進する次世代ネットワーク(NGN)やWiMAXなどで提供されるサービス向けの課金・決済ソリューション事業で提携すると発表した。

 提携では、NGNやWiMAXなどのネットワークを利用してコンテンツ配信やオークションなどのサービスを提供する事業者が利用するための課金・決済システムの開発や導入・運用を支援する。また、課金・決済サービスをSaaS方式などで提供しようとする企業の事業開発やアライアンス開発なども両社で支援する。

提携を発表したアビームの瀬戸氏(右)とValistaの野澤氏

 提携理由について、アビームの情報通信・メディアグループの瀬戸美樹シニアマネジャーは「次世代のネットワークでは水平分業型のビジネス構造が導入され、決済サービスを専業として提供する事業者などが登場する。欧米ではすでに一般的なモデルであり、国内の事業環境の整備を支援したい」と話す。

 現在の携帯電話ビジネスでは、コンテンツプロバイダ(CP)などが通信事業者のシステムを利用して、ユーザーから利用料金を回収する仕組みが一般的となっている。両社によれば、次世代のネットワークで水平分業型の決済サービスの普及によって、小額決済などの回収が迅速化してCPなどの収益基盤が強化される。新規参入する場合の事業化リスクの軽減、業種を跨いだポイントサービスの円滑な運用やサービス拡大などのさまざまなメリットが生まれるという。

 瀬戸氏は、「これまで金融機関などを中心としたプロジェクトを数多く手掛けており、台湾の携帯電話事業者やWiMAX事業者の大同電信とERPパッケージの導入プロジェクトを進めている。これらの実績で培ったノウハウを国内でのプロジェクトで十分に活用したい」という。

 また、Valista日本支社の野澤裕支社長は「決済サービスをマネージドサービスとしたい企業などを対象としたシステムやライセンスメニューなどを用意し、次世代ネットワークを利用した新しいビジネスモデルの普及を支援していく」という。

 Valistaは、米AOLや英Vodafone、NTTドコモなどに電子決済プラットフォームを提供しており、2007年8月にはNECとNGN向け決済システムの開発で提携している。

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