新たにSaaS市場に参入を検討している企業にとって「独自にSaaSを展開するか?」「大手プラットフォームを利用するか?」が最大のポイントとなる。
ハードウェアやネットワークインフラの負担、認知度向上に掛かるコストを考えると、中小規模のベンダーが自社で全てを賄ってSaaSを提供することは現実的でない。これら中小規模のISVやSIerは従来のユーザー自社内運用型もしくはホスティング型の開発および運用保守請負といったビジネスのみに固執せず、必要に応じて大手ベンダーやキャリアが提供するSaaS支援サービスを合わせて活用することを考えていく必要がある。
そうした支援サービスの例としてはマイクロソフトがKDDIや富士通などとともに提供している「SaaSインキュベーションプログラム」が挙げられる。さらにNECもSaaS事業への垂直統合型の参入を表明した。
これらの取り組みは情報システムのあらゆるレイヤーをサービス化するという「XaaS」の流れに沿ったものである。大手ベンダーがXaaSにおけるどのレイヤーに参入しているかを整理すると下図のようになる。
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