リチャージカードの安全運用――低コストのホスティング環境で事例 決済サービス企業のシステム構築(2/2 ページ)

» 2008年04月17日 13時00分 公開
[ITmedia]
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CRMサービスを提供して顧客のマーケティングを

 今回のシステムは、拡張性を意識しているのも特徴だ。現在、「repica」は決済システムとしての役割がメインになっているが、集客や既存客の囲い込みに利用できるツールとしてさらに成熟させたい同社の戦略に沿って、将来はさまざまな周辺サブシステムと連動させていく予定だという。

 サブシステムとしてユーザー企業から期待されているのはCRMだ。カードの利用データを店側の顧客情報と結びつければ、緻密なOne to Oneマーケティングが可能になる。現在でもカード利用情報の提供は行っているが、一緒にCRMサービスをASPで提供すれば、より使いやすく、高度なマーケティングができる。

 「CRMの他にも、『repica』の特性を生かすさまざまなサブシステムを検討中です。今回のシステムは、それらのサブシステムの稼働を念頭に置いて構築しています」

 と増岡氏。同社の今後の展開には要注目だ。

「repica」の概要

導入効果を聞く 障害へのリアルタイム対応で、安心を実感

ITmedia ギフトカードとは?

増岡 ギフトで贈るお店やブランド限定のプリペイドカードで、アメリカではすでに8兆円市場に成長しています。ギフトの習慣の違いがあるため、日本ではギフトシーンで使われるより自分のために使う消費者が多いかもしれませんね。弊社としては、ギフトカードというよりも「リチャージカード」として、新たなギフトシーンを創出するだけでなく、企業様が自社の集客や囲い込みに利用しやすいサービスを目指しています。

ITmedia ベンダー選定の経緯は?

増岡 パートナー選びで重視したのは運用実績です。弊社は、はじめから構築から運用までフルアウトソーシングでお願いするつもりでした。ただ、構築は得意でも運用に力を入れていなかったり、フルアウトソーシングをうたっていながら、実質的にはこちらの負担が大きいベンダーも少なくない。そこで運用の実績とノウハウがあるインフォリスクマネージさんに決めました。

ITmedia 導入後の感想は?

増岡 実はサービス開始後、ファームウェアのバグが原因で夜中に障害が発生したことがあったんです。ただ、システムは冗長化されており、障害が発生したのもバックアップシステムのほう。サービスには影響がなく、翌朝の対応でも十分に間に合いましたが、インフォリスクマネージさんから夜中にすぐに連絡が届いた。迅速な対応をしていただけていると実感できたので、今後も安心してお任せできると思います。

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