日本HP、統合・仮想化・ファシリティでデータセンターを包括支援するサービス

日本HPは、データセンターの統合、ITインフラの仮想化、ファシリティの設計を包括的に支援するサービスを展開する。

» 2008年06月02日 16時58分 公開
[藤村能光,ITmedia]

 日本HPは6月2日、企業のデータセンターを最適化するサービス「HP データセンター・トランスフォーメーション・ポートフォリオ」(HP DCTポートフォリオ)を国内で展開すると発表した。データセンターの統合とITインフラの仮想化、ファシリティの設計が柱となっている。

image HP DCTポートフォリオの概略図

 HP DCTポートフォリオは、データセンターの構築と運用における戦略の立案や設計、移行を手掛けるもの。コンサルティング・インテグレーション統括本部に務める高橋訓執行役員は「同社はデータセンターの最適化をファシリティ、ITインフラストラクチャ、アプリケーション、管理と運用のレイヤーに分けており、それらを統合したサービスとして提供できるのが特徴」と話す。

 HP DCTポートフォリオの中核となるサービスは、データセンターの統合を進める「HP データセンター・コンソリデーション・サービス」(HP DCCサービス)、ITインフラの仮想化を支援する「HP データセンター・バーチャライゼーション・サービス」(HP DCVサービス)、大規模なデータセンターの設計や運用のコンサルティングを行う「HP クリティカル・ファシリティ・サービス」の3つ。

 HP DCCサービスは、データセンター統合における戦略策定や現状分析と課題抽出、設計、移行を支援するサービス。ハードウェアの統合といった基本的なサービスに加えて、IT資産とシステム構造を分析し経営視点で戦略を策定するのが特徴だ。

 HP DCVサービスは、仮想化環境の導入における戦略策定、機器の導入、移行までを支援する。「データセンターの最適化に伴い、レガシーシステムをSOA(サービス指向アーキテクチャ)で再構築したいという要望に応えるサービスも想定している」(中村氏)

image 執行役員でコンサルティング・インテグレーション統括本部本部長の高橋訓氏

 HP クリティカル・ファシリティ・サービスは、最適なデータセンターの設計および運用管理を実現するためのコンサルティングを提供するサービス。床面積が2000平方メートル以上のデータセンターが対象。分散しているデータセンターを仮想的に統合したり、既存のデータセンターの改築や構築を実施したりする。HPが2月に買収したコンサルティング会社「EYP Mission Critical Facilities」のノウハウを運用する。

 新サービスは、2005年から日本HPが自社で実施してきた運用のノウハウなどをまとめたもので、「データセンター関連の個々のサービスを集めた集大成」(ソリューション戦略本部の中村時彦本部長)という位置付けだ。

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