TIS、社員の声を反映させた育児支援制度改革で「くるみん」を取得子育て支援企業に認定

TISは社内コミュニティの立ち上げにより、社員の声を反映させながら育児支援制度を改革し、厚生労働省より認定を受けた。

» 2008年07月03日 19時10分 公開
[杉浦知子,ITmedia]

 TISは7月3日、厚生労働省による次世代育成支援対策推進法に基づき、厚生労働省から認定マークの「くるみん」を取得したと発表した。くるみんマークの認定の対象となるのは、従業員の子育て支援のための行動計画を策定・実施し、その結果が一定の要件を満たす企業。認定を受けた企業は認定マークを商品などに付けることができる。

 TISが取得した「くるみん」マーク

 TISは、2005年8月ごろから子育てに関する情報交換を行う社内コミュニティー「子育てネット」を設置した。子育てネットは、性別や婚姻の有無、子供の有無を問わず、育児に関心のある社員が集まり、育児に関する情報交換や会社の施策に関する意見を取りまとめるワーキンググループ。社内のグループウェアであるNotes上に専用ポータルを設置している。子育てネットに所属している社員は、東京と大阪、名古屋、九州の4拠点に104人。男性が24人含まれる。月に数回、昼休みなどを利用して情報交換を目的として希望者が集まる座談会を開催したり、ブログを立ち上げたりして情報のやり取りをしている。TISの社員なら誰でも座談会への参加やブログへの書き込みができる。「育児休暇中の社員も、ブログを通じて会社とのやり取りができるため、職場復帰がしやすい」(TIS広報)という。

 TISでは2005年から人事部に専任チームを設け、出産・育児を支援する制度の見直しや短時間勤務制度の期間延長と条件の緩和、マタニティー休暇や配偶者特別休暇など休暇制度を改正した。子育てネットは、これらの育児支援関連制度の改革に役立ったという。「実際に育児をしている社員の要望を取り入れたり、会社の経営陣と相談を重ねたりすることで、制度改革に社員の意見を反映することができた」(広報)という。

 結婚や子育てによる離職率の低下といった目に見えて分かる数字での効果は図れていないが、「子育てについて1人で悩んでいた社員が、子育てネットを通じてアドバイスをもらったり経験談を聞いたりすることで“仕事と子育てを両立している人が他にもいて安心した”、“座談会で子育てについて相談できて気が楽になった”、“今まで社内規定を知らなかったが、規定を知ることができて職場復帰ができそうだ”といった声が寄せられている。個人で不安を抱えていた人が安心できるコミュニティだ」(広報)という。

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