Web会議システムの出荷金額が、前年比20%以上の伸びを記録することがITRの調査で分かった。Webブラウザ経由でWeb会議の機能を使えるSaaS型が堅調に伸び、経費削減を目指す企業の引き合いが強まった。
Web会議システムの出荷金額が前年比20%以上の伸びを記録することが、調査会社アイ・ティ・アール(ITR)の発表で分かった。SaaS(サービスとしてのソフトウェア)型のWeb会議システムが出荷金額を伸ばしており、専用機器を自前で設置するテレビ会議システムと比べて安価で導入できる点が受けている。
2007年度の国内におけるWeb会議市場は、出荷金額が43億円、前年比25.5%増と大きく伸びた。2008年度もこの勢いが続き、出荷金額で約52億円に達する見込みだ。
経費削減のニーズを追い風に、従来のテレビ会議システムよりも安価に導入できる利点があり、好調な伸びを示した。特にWebブラウザ経由で会議システムを利用できるSaaS型のWeb会議システムは安価で導入でき、出張や会議の費用を削減できるとして引き合いが増えている。SaaS型のWeb会議システムの出荷金額は、2007年度が前年度比45.6%増、2008年度が同21.2%増となる。さ
企業別で見る2008年度のシェアは、SaaSベンダーのブイキューブおよびウェブエックス・コミュニケーションズが出荷金額を伸ばし、首位のNTTアイティとの差を縮めている。
ITRの三浦竜樹シニア・アナリストは「IT投資全般への抑制が強まる中で、Web会議市場は出荷金額が順調に伸びている。パンデミック(感染症や伝染病が世界的に流行すること)対策として導入を検討する企業も少なくない」と発表文内でコメントしている。
国内のソフトウェアベンダー49社を対象に、製品別売上高や製品別売上比率などを調査した。
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