多機能ウイルス「PE_VIRUX」、配布サイトで猛威に多重感染化

Trend Microは、ファイル改ざんや異なる不正プログラムを呼び込むなど複数の機能を持つウイルス「PE_VIRUX」を拡散させた配布サイトを見つけた。

» 2009年03月04日 08時07分 公開
[ITmedia]

 セキュリティ企業の米Trend Microは、ファイル改ざんや異なる不正プログラムの呼び込み、システムの保護機能の無効化といった複数の機能を持つウイルス「PE_VIRUX」の配布サイトを見つけたと、3月2日付けのブログで伝えた。

ウイルス配布に使われたサイト(Trend Microより)

 発見したサイトは、海賊版ソフトウェアなどを配布しているもので、攻撃者は同サイトを通じてPE_VIRUXや偽ウイルス対策ソフトウェア「FAKE_AV」を拡散させているとみられる。ユーザーは正規サイトのバナー広告などを通じてこうした悪質なサイトに誘導されているが、広告を一見しただけでは見分けるのが難しい可能性もある。

 サイト閲覧者のマシンに感染するのは、FAKE_AVやTDSS、VUNDOなどの亜種も含まれ、PE_VIRUXによって多くの種類のウイルスに感染する仕組みが構築されつつあるという。同社の推定では、最大で1日当たり2万台のPCが新たに感染しているという。

 不審な広告リンクをクリックしたり、不審なインストールファイルをダウンロードしたりすることのないよう、ユーザーに注意を呼び掛けている。

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