Sunにとって最善の選択肢は、やはりIBM――アナリスト見解独立を維持できないなら(2/2 ページ)

» 2009年04月07日 18時37分 公開
[Jeffrey Burt,eWEEK]
eWEEK
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 ライマー氏によると、可能なシナリオは3つあるという。1つは、IBMがSunを買収するというシナリオだ。これについては、買収金額の問題や、Sunのソフトウェアライセンス方式に関してIBMが疑問を抱いていると伝えられているなど懸念材料もある。

 「だが、これらは克服できる問題だ」と同氏は話す。

 2番目の可能性は、HPとOracleが両社の提案を貫徹するというもので、その場合、Oracleがソフトウェア部門を、HPがハードウェア部門を取るという形でSunが分割されることになる。

 最後の可能性は、Sunの共同創業者で元CEOのスコット・マクニーリー氏が復帰して経営を指揮するというものだ。現在はSunの取締役会長を務めるマクニーリー氏は、ジョナサン・シュワルツCEOがまとめようとしている取引に反対する取締役グループを率いていると伝えられている。

 「現時点でのジョナサン・シュワルツ氏の仕事は、Sunに対して最も高い値段を付けさせることだ。それができなければ、彼は終わりだ」とライマー氏は話す。

 これまでにも元CEOが古巣に復帰した例はあるが、その結果はさまざまだ。「エンタープライズアプリケーションメーカーのPeopleSoftでは、Oracleに買収される前にデビッド・ダフィールド氏が復帰した」とライマー氏は指摘する。また、Dellではマイケル・デル氏、Appleではスティーブ・ジョブズ氏、Gatewayではテッド・ウェイト氏が、それぞれ自社の経営立て直しを願って復帰した。

 「Sunが独立を維持できるのは、これら3つのシナリオの中で1つだけであり、その見込みは小さいように思える」とライマー氏は話す。

 「このため、Sunは最も有利な取引を追求する必要があり、それはIBMとの取引だろう」と同氏は語る。それは最も高い金額を意味する。また、IBMが長期にわたって製品を維持してきたこと(主として自社の製品ではあるが)を考えれば、IBMに買収された場合でも、Sunの顧客は新製品への乗り換えを促すプレッシャーを受けながらも、Sunのシステムを長期にわたって使い続けることができそうだという。

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